根本敬の入門書としておススメ
★★★★☆
学生時代に繰り返し読み込んだ一冊。解説で吉田豪さんも書いてましたが、「でもやるんだよ!」というこのフレーズに、どれだけ助けられたことか。
内容が内容だけに、文庫になるなんて予想もしてませんでしたが、イラスト図版いっさい無し、カバーも手に取りやすいデザインのため、受ける印象はかなりソフトです。根本さんのこれまでの人生で起きた因果な出会いを駅に例えて紹介してくれるこの本は、根本敬を知りたい人が最初に読む一冊として最適ではないでしょうか。
(個人的には図版が入った単行本版の方が、濃くて好きではありますが。)
単行本が出て15年近く経つのかな? 根本さんの因果道に欠かすことのできない蛭子さん、佐川一政さんと組んだハッテンバプロダクション、ウェブの小説など、未だに変わらず新しい試みをしているところにも、頭が下がります。
これからも、「でもやるんだよ!」精神で、乗り切っていこう、気を新たにさせてくれた一冊でした。