Sarah,Plain and Tall、Skylarkの第3部です。
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西部開拓時代、アンとケイレブ、その父親3人の家庭に、新聞の花嫁募集広告に応募してサラがやって来ました。サラと父親の結婚を願う子ども達《Sarah,Plain and Tall》にとって、海辺の町からから大草原にやって来たサラが父と結婚してくれたことは、とても幸せなことでした。しかしその夏大草原は旱魃に見舞われ、家族は苦難の時を過ごしました《Skylark》。さて第3部にあたる本作で、サラには娘カッシーが生まれ、5人家族になりました。姉のアンは学校教育も終わり、大草原の家を出て町の病院で働いています。いままでアンが書き続けていた日記はケイレブが引き継いで書くことになりました。ある冬、父親のヤコブが休暇を終えたアンを町まで馬車で送っていった後、ひどい吹雪になりました。ケイレブは納屋に見知らぬ馬と老人を見つけます。老人は父親のヤコブに会いにきたと言い、一家のことも知っている様子ですが、ケイレブにはまったく心当たりのない人です。雪に閉ざされた家に見知らぬ人を泊めていることで家族の不安が募ります。やがて父が帰宅し、老人が誰であるかが分かりました。そして今まで家族が知らなかった、父の子供時代の苦労と心の傷が明らかになっていきます。《Skylark》で大草原の夏の厳しさが描かれましたが、冬もまた厳しい暮らしになります。どんなことがあっても、「ここが生まれた場所だから」と、よそに移ろうとはしなかった父親ヤコブの心の秘密が明らかになります。その続きがぜひ読みたいと思いますが、ここで終わってしまって第4部が書かれていないのがとても残念です。