インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

刑事手続法〈2〉 (法学教室Library)

価格: ¥4,212
カテゴリ: 単行本
ブランド: 有斐閣
Amazon.co.jpで確認
未完の大作 ★★★☆☆
本書は、1991年から2003年まで、実に12年間も『法学教室』に連載されていた
基礎講座の単行本化第2弾です。
第2巻は中期3年分の公訴および公判部分の分野をカバーしています。
価値あるシリーズですが、個人的には、一般学生向け雑誌の、しかも基礎講座で
このような長期連載をすることが好ましかったかは正直疑問です。
3年くらいが限度だったのではないでしょうか。専門家さん達には歓迎されても、
一般の学生は学習に活用するのが困難だと思います。
単行本にする場合にも、一冊の体系書、多くても3巻程度に収めて、こまめに改訂して
いただかないと一般学習用とは言いにくいです。ちょっと残念。
とはいえ、参考文献として有力なのは確か。いろんな論稿でも三井説として
本書から引かれているのはよく見かけます。もはや、学習者用のテキストではなく、
専門家,ゼミ向けの注釈書として扱うのが正しいと思われます。
いずれにせよ、第4巻を出版し、第1巻を復活させて、早く全容を完成して
いただきたいと思います。

教科書にして演習書 ★★★★★
著者が雑誌『法学教室』(有斐閣)紙上に連載してきた「刑事手続法入門」のうち、公訴提起と公判前手続、公判進行に関する部分をまとめたもの。すくなくとも10年以上いつ果てることなく続き,「大河のように流れる」と評され、著者が神戸大学教授であるにもかかわらず関西淡路大震災の当時も途切れることがなかった連載がやっと書籍にまとまりはじめて、非常に使い勝手がよくなった。

本書は非常に特徴的な教科書である。全編において設問を通じてテーマが設定され、記述が進められている点である。これは、本書のもととなった連載が(すくなくとも当初は)入門者を念頭において記述が進められていたことによるのかもしれない。はじめて刑事訴訟法を勉強するひとにも、とっつき易い形式であるし、かつ記述がつねにどのような関心のもとに付されているのかわかって非常によい。教科書一般にありがちな、漂流するように何でここで出てくるのか分からない記述というものがない。ただ、本書の内容・分量は、とても「入門者」だけを念頭においているものとは思えず、むしろ、裁判官などの実務家を含めて無視できないレベルに達しているといってもよい。

すでに刊行されている『刑事訴訟法(1)』(今後装丁が変更されるだろう)、『刑事訴訟法III』、そしてこれから刊行されるであろう『刑事訴訟法IV』とあわせて、刑事訴訟法の道しるべになる一冊である。