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俳人漱石 (岩波新書)

価格: ¥799
カテゴリ: 新書
ブランド: 岩波書店
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鐘つけば銀杏ちるなり建長寺 ★★★☆☆
 タイトルに掲げた句は松山で当時発行されていた『海南新聞』に掲載された漱石二十九歳の句。句作において師である子規はこれに想を得て「柿くえば・・・」の秀句を詠んだという。
 仮想の鼎談で、子規・漱石の対話を著者が取り持つという趣向を凝らしたものになっており、鼎談は思いの外明朗。小説家・漱石の巨大さが再認識されるなかで、子規・漱石の交友ではぐくまれた友情の深層がいかなるものであったか、興味は尽きない。ひょっとしたら、漱石の散文的才能にとっては、絶妙のコピーライターとしての子規は半ば煩わしい嫉妬の対象だったかも知れぬし、『こころ』の「私」と「K」も子規と漱石の自画像の投影関係的葛藤から子規への鎮魂物語に結実した作品であると言えるかも知れない。
漱石の俳句に興味があれば良いですが・・ ★★★☆☆
漱石の俳句1つに対して見開き2ページで、その俳句について漱石、子規、筆者の3人の会話という形で、「この俳句は、良い」とか「ここを、こう直した方がよい」とか、作ったときの思い出話などが書かれてます。漱石や子規の手紙などが元になったところも多いようです(?)。年代順に、漱石が俳句を作り始めたころから、晩年の作品まで並んでいます。

松山時代の子規と漱石の様子、名を成してからの漱石の家に集まる人の様子などもうかがい知れますが、このあたりは、漱石について書いた別の本で読んだ記憶のあることが多いような・・・。
漱石の俳句に興味があれば、楽しいでしょうが、それ以外なら、別の漱石について書いた本を当たった方が良いと思います。

そよそよ ★★★★☆
この夏、愛媛で初めて先生の話をお聞きする機会にめぐまれた。うーん、漱石好きの私としては、本書を手に取らぬわけにはいかぬ…。市電の走るまちの中を今もなお同じ風がそよそよ吹いている。これでまた、詩人が増えそうな予感。
漱石と子規の俳句狂時代を再現する白熱の座談 ★★★★★
 本書ã‚'出版会という句会に投じた一句に譬えるなら、æ-‡å¥ãªãã€Œå¤©ã€ã«å€¤ã™ã‚‹ã€‚ç"Ÿæ¶¯ï¼'千5百余句詠ã‚"だ〈俳人漱石〉が最も多作ã-たのは、愛媛に一時帰郷ã-た子規にç›'接学ã‚"だ松山中学教師時代から、東京に戻った子規とæ-‡é€šã‚'くりè¿"ã-た熊本äº"高教授時代までで、俳句å...¨ä½œã®ç'„ï¼-割がã"の期é-"に集中するという。それã‚'見据えて、漱石対子規による漱石句のé''賞という、空前のå-合わせã‚'敢行、まã"とに愛すべき一篇に仕上ã'られている。

 漱石の松山熊本時代はまた、子規が結核とé-˜ã„つつ最後の力ã‚'振り絞って俳句革æ-°ã‚'推進ã-、やがてç-...臥ã‚'強いられる時期と重なる。よく知られているように二人はともにæ...¶å¿œï¼"å¹'ç"Ÿã¾ã‚Œã§ã€æº€å¹'齢は明治のå¹'数と同じだ。つまり明治20å¹'代後半から30å¹'代前半までが、35歳で逝くå!­è¦ã«ã¨ã£ã¦ã‚‚、その死ã‚'英国留学中に知り、帰国後40æ­³ã‚'目前に小説家とã-て飛ç¿"する漱石にとっても、熱い熱い〈俳句狂時代〉だったのである。

 本書は、まさにã"の〈俳句狂時代〉の作å"ã‚'中心に子規と対談、いやè'-è€...も含めた鼎談でè«-じるというä½"裁だ。その数100句。一句ã"との講評に終始せず、一句ã‚'è«-じつつ時代ã"との漱石の(æ-‡å­¦ï¼‰ä½"é¨"ã‚'語るように工夫され、二人の口跡・発想もæ-‡çŒ®ã‹ã‚‰ã‚ˆãå-材ã-てあって、架空座談にありがちなæµ...è-„さはない。小説家とã-て名ã‚'成ã-てからの(特に明治43å¹'大吐血後の)「秋の江にæ‰"ち込む杭の響かな」のような絶å"±ã‚‚選ばれているが、ã"うã-た子規没後の名句についての談義よりも、やはり実際に子規が選び、添削ã-た漱石作å"ã«ã¤ã„ての談è«-のほうが面白い。だが、その談è«!-がæ'»ç™ºã§ã‚った分、子規没後のç'„10句のé''賞には、æ­"楽の後の寂寥にも似たæ°-分が忍びよる。ã"ã‚"なè'...沢で、立ち去りがたい一座ã‚'設ã'てくれた坪å†...氏には大いに感謝ã-たい。ただã-、御本人の作å"ã‚'最後に披露ã-たのは役å¾-とはいえ、蛇足だ(両è€...に皮肉られる展é-‹ãªãŒã‚‰ã€ã‚„や興ã-めã-てã-まいます)。

子規の「ヒャッ」(笑) ★★★★★
江川達也の「日露戦争物語」の影響で、漱石と子規の交流にとても興味を持ちました。それで出会ったのがこの本。
漱石と子規と著者の坪内稔典の鼎談で、漱石のつくった俳句から百種選び出して語り合う本です。子規が「ヒャッ」とよく笑うので、タイトルにしました。

その俳句を作ったときの漱石の事情などが話交わされていて、とてもおもしろい。「膝をつきあわせて」漱石の俳句を鑑賞する。
「明治の文豪」漱石になる前の子規という「友達」との言葉のやりとり。漱石ファン子規ファンにはたまらないと思います。ぜひご購読を!