Riding With the King
価格: ¥942
エリック・クラプトンとB.B.キングがはじめて2人でレコーディングしたのは、キングの1997年のアルバム『Deuces Wild』だった。この経験に気をよくした2人は再度の共演を決心した。それからほどなく、クラプトンはアメリカのTV番組への出演時に、残された夢のひとつはB.B.キングとフルアルバムを制作することだと公言した。『Pilgrim』の大成功に大きく貢献したプロデューサーのサイモン・クライミーを誘いこんだ2人は、ロサンジェルスに腰をすえた。そして「Ten Long Years」、「Three O'Clock Blues」、「Help The Poor」、「Days Of Old」を含むキングのクラシック・ナンバーの数々に再び息を吹き込み新たな解釈を加える作業に手をつけた。
さらに、さまざまなオールディーズにも取り組み、サム&デイブの「Hold On I'm Coming」にはテンポを落とした上でブルース的な解釈を加え、ジョン・ハイアッツの「Riding With The King」を小粋なカバー曲に仕上げた。2人は1946年のジョニー・マーサー作詞ハロルド・アーロン作曲の「Come Rain Or Come Shine」にまで手を延ばし、30年代のビッグ・ビル・ブルーンジーのナンバーをよみがえらせた「Keys To The Highway」では、2人の味わい深いアコースティックギターのかけあいが歓喜を醸し出している。
本作を通してクライミーは見事なまでにシンプルな音作りに徹し、ステレオチャンネルの片側でキングのボーカルとギターを、もう片側でクラプトンの音を録音した。この方法のおかげで生き生きとした親密感が生まれ、まるで2人が小部屋で向かい合って演奏しているように聴こえる。(Johnny Black, Amazon.co.uk)