CamelClubシリーズの第一弾。二作目のThe Collectorsを先に読んでいたので、メンバーの個性は知っていたが、この作品でその人物設定の深みが味わえた。メンバーだけではなく、登場人物が多岐にわたるがそのいずれも緻密な設定で、最後の最後まで気が抜けない形であっという間に読み終えてしまった。
イスラムテロリスト、北朝鮮工作員、情報機関の統合後の内部争いと、最近の米国政治を見る上でのキーワードになる様な要素がプロットに組み込まれており、フィクションとしての構成も展開がテンポよく、著者の良さが十分に発揮されている作品。
本シリーズの第三弾も期待できそう。