1stアルバムを手がけたニューヨークのアレンジャー、チャーリー・カレロのスコアを参考に、山下達郎自身が本格的にスコア書きに取り組んでレコーディングされた2ndアルバム。グルーヴィなベースラインに伸びやかな歌声が広がるミディアムナンバー<1>、坂本龍一の繊細なピアノとドラマティックなストリングスがムーディな雰囲気を醸し出すスローチューン<6>、まどろみの景色を描いた、山下達郎の初ワンマン・アカペラによるバラードナンバー<8>をはじめ、細野晴臣、吉田美奈子、村上“ポンタ”秀一など、日本を代表するトップミュージシャンが大集結。参加ゲストの持ち味を最大限に生かすことにより、山下達郎の音楽にかける真っすぐな情熱が伝わってくるハイクオリティなアルバムだ。(武村貴世子)
若さという素晴らしさ
★★★★★
シュガーベイブを中学の時偶然聞いてから今日に至ります。
ワタシも中年真っ只中、達郎さんはちょうどワタシの10歳年上で
なお元気で活躍中(笑)。
山下氏の現在の作風と違う”若さの輝き”が、このアルバムには
確実に刻まれています。
他の方も書かれていますが、
レコードB面の素晴らしい”INNNER SPACE"メドレー!!
IPODでシャッフルしちゃ絶対にいけない!と達郎パワーが言って来ます(笑)
ジャケットを含めたひとつの作品の輝き。
気持ちいいです。音楽が宝だと感じる瞬間です。
落ち着いた楽曲
★★★★★
山下達郎氏の曲は比較的最近のを聞く機会が多かった。たまたまネットで聞いたlove spaceにやられてしまった。まさか1970年代にこんな曲があったなんていうのが驚きである。アルバム全体を通して聞くと昭和のレトロな感じもするし、でもそんなに古臭くなく今でも十分に聞ける曲だと思う。後半のアンブレラ〜きぬずれまでの流れは自然につながっていて心地よい。いつでもどんな場面でも聞ける、飽きのこない長く付き合えるアルバムだと思う。山下達郎氏のアルバムの中では一番のお気に入りになった。
山下達郎。傑作の一枚だ!
★★★★★
いまでこそ日本のポップ界に君臨する山下達郎の2ndアルバム。音楽に対する完全なこだわり、妥協のない音作りがここにある。その後の日本を代表する坂本龍一、細野晴臣、村上ポンタ秀一といったミュージシャンとともに「音楽による色彩感」が全面に散りばめられている。今以上に張りを感じる山下達郎の歌声全開「Love Space」「Solid Slider」。おしゃれな曲調「朝のような夕暮れ」「きぬずれ」。吉田美奈子のナイーヴな詩と山下達郎のセンスよい曲の融合に、これが1977年の作品とは。今なお色あせないばかりか、新鮮さを感じる名盤です。
夕暮れ時に聴いてみてはいかがですか。
いつまでも輝き続ける傑作
★★★★★
1977年発表の2ndアルバム。一曲目の「LOVE SPACE」からガツ〜ンとやられる。
若き日の細野晴臣、ポンタ村上秀一、佐藤博、松木恒秀、坂本龍一ら錚々たるメンバーがアイデアに溢れた瑞々しい演奏を聞かせてくれる。
「アンブレラ」「きぬずれ」など韻を踏んだ吉田美奈子の詞はこの後も達郎の曲に輝きを与え続け、日本ポップス界にかけがえのない数多くの名曲を残すことになる。
アルバムを通して聞き終わるとどこか寂しく、「もっともっと達郎が聞きたい」と思わせるところがスゴイ!
うわ!カッコ良い!
★★★★☆
リアルタイムで聴いたのは、ムーンレコード移籍後の諸作のみで・・
90年代の再評価でシュガー・ベイブを知り、その鮮やかな感覚に魅せられはしたものの・・
70年代後半の山下達郎が、こんなにカッコ良いとは、初めて知りました。
シュガー・ベイブの無邪気さでもなく、80年代以降の職人ワザでもなく、鋭く、タフなビートに
乗せて苛立ちを込めたシャウトを吐く "Solid Slider" は、まさにロックな魅力に溢れていて、
かのアルチザンにこんな時期があったのかと、感動してしまいました。
自らの理想とする音楽を必死で追い求める、希望と苦悩と純粋さがひしひしと伝わります。
当時23〜4才くらい? カッコ良いですねえ。 全くイメージが更新されてしまいました。
今のミュージシャンがリスペクトするのは、彼のこういう側面なのですね。
パートナー・吉田美奈子の歌詞も、それ以前・以後とは違う彼の魅力を引き出しています。
細野・ポンタのリズム陣も最高。 確かに、今聴かれるべき達郎はこれかも。