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ローマの哲人 セネカの言葉

価格: ¥1,995
カテゴリ: 単行本
ブランド: 岩波書店
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:中野孝次/著 出版社名:岩波書店 発行年月:2003年09月 関連キーワード:ローマ ノ テツジン セネカ ノ コトバ ろーま の てつじん せねか の ことば、 イワナミ シヨテン イワナミシヨテン 0365 いわなみ しよてん いわなみしよてん 0365、 イワナミ シヨテン イワナミシヨテン 0365 いわなみ しよてん いわなみしよてん 0365 人生、貧困、死など、誰もが突き当たるテーマを取り上げ、真に自由に生きることを説くセネカ。その文章は、無類の魅力を持ち、悩める人を力強く励ます。独自の訳と解釈による、現代人のためのセネカ案内。 序-セネカ略伝「マルキアへの慰め」「人生の短さについて」「道徳についてのルキリウスへの手紙」「ヘルヴィアへの慰め」「幸福な人生について」「心の落着きについて」「閑暇について」「神意について」おわりに-現代人にとってセネカとは何か?
静かに人生を考えたいときの入門書 ★★★★☆
公立図書館でセネカの再販が目についたので読んでみました。
「人生・幸福・死」などについて、ローマの皇帝ネロが善政を行っていた時の顧問を務めたセネカの思想の概説書です。現代日本の社会問題と上手に結びつけつつ、セネカの置かれていたローマの状況を織り込みながらの著述でとても読みやすいと思います。
子供を失った母への「マルキアへの慰め」など、「泣いて不幸に打ち勝てるものならば、みんなで一緒に泣きましょう」と心を引きつつ、「悲しみは役に立つか」と問いかけ、最期に「無益な悲しみは止めてください」と結ぶ言葉などはみごとです。セネカは自然を重んじ、禁欲を説くストア学派の後期の哲学者なのですが、その思想の概観としても読むことができるでしょう。
物があふれながらも、不況下の不安におののく日本で、人々の心を静かにするために書いた文学者の中野孝次の配慮も心優しさを感じました。
唯一問題を感じたのは、セネカも中野孝次もいわゆる「ヒマ人」、思索によって生きていくことができることです。一日疲労至極に達しなければ衣食住を失い、考える余裕もない人のことはわからないように思いました。そこは人間が置かれた状況でしか思索できないということで、仕方ないことと思います。
その意味で、この著から自分に合う部分を見つけ、我がものにすることはとても意味があり、味わい深いものでした。
セネカ、プレーンな味のパン ★★★☆☆
著者は末期の癌で余命いくばくもないと知ったとき、座右の書としてセネカのエッセイを読んでいたとある雑誌で読んだ。中野孝次については「清貧の思想」に共感を覚えていた。人間が生きてゆくのには、最低限のものがあればいいのではないかと自分も考えている。
 さて、そのセネカだ。本書では古代ローマの政治家でもあり思想家であったセネカの原書(ドイツ語訳)からの抄訳に解説を施すというかたちで展開する。中野はかなりセネカに入れ込んでいる。それがこの日本においては殆ど注目されていないのを残念がる。セネカの思想は言ってみれば中国の孔子に重なる部分が多い。人倫を説く思想に難解なところはない。
 しかし本書を一読して、なにかカチッとしたものが来なかった。どうしたことだろう。中野が心酔したセネカ、それを理解するためには、やはりネロが暴政をふるったローマ時代を想像しなくてはいけないのだろう。死についての考察も、ネロの顧問から運命が一転する状況の理解がないと我が身のこととして受け取れないかもしれない。だが、セネカのことは好きになれそうだ。「一台の馬車に乗りきれるくらいのごく僅かの奴隷を連れ、自分たちが持ってゆける物のほか荷物も持たず…非常に幸福な旅をした」。この本は飽食の時代に生きるわれわれにとって、プレーンな味のパンを美味しいと思うのに必要なワン・ステップなのかも知れない。
現代を生きるためのバイブル ★★★★☆
 はるか二千年も昔に生きたローマの哲人、セネカ。なのに彼の言葉は、どこかで私たちの行動を見て向けられた言葉ではないのか?と思えるほど生きている。人間は結局何一つ進歩しておらず、やはり過ちと後悔を繰り返す愚かな存在に過ぎないのだろうか…。

 今こそセネカの言葉を噛みしめたい。そして時間からも解き放たれて本当の人生を生きたい。人間は知によって初めて自由になれる。