『New Sotheby's Wine Encyclopedia』 は約100点の地図とともに地域ごとにまとめられ、最高ランクの生産者の紹介、地域ごとにまとめられた著者オリジナルのランキングが記載されている。この本では、ヨーロッパ(イギリスやスイスから、南東地方やギリシャ、地中海東方諸国まで)、アフリカ、南北アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、アジアのワインが取り上げられている。さらに、ワインと料理(フォアグラに合うシャンパンやソーテルヌ、ビーフに合うクラレットやカベルネ・ソーヴィニョン)の紹介、ワインの香り(イチジクやグズベリー、スミレや干し草といった、わかりやすい表現)に関する手引き、おすすめのビンテージワイン一覧、テイスティングと専門用語の用語集(「チージー」と「チューイー」の違いから、「クリーミー」と「コルク臭」の違いなど)などもある。
ぶどう園の美しい写真やワインのラベル、著者自ら披露するテイスティングの方法(味と香りの確かめ方から吐き出し方まで)など、この本は、見た目に美しいだけではなく、役立つ情報も満載だ。上品なトスカナのバローロのようにぜいたくで、ボルドーのサルジェ・ド・グリュオラローズのように値打ちがあり、フェッレイラのポートのように楽しいこの本は、情報盛りだくさんの優れたワイン事典だ。