戦後の日本では、マンションや一戸建て業者が、最大公約数的に部屋割りをした家が普及しました。それは、実際にすむ人の個々の生活スタイルを反映させたものではなく、必然的にそのスペースに家族のあり方をあわせる、ということがあたりまえのように行われてきました。
この本では、間取りの具体例を持って、住空間に対するそういった受動的な姿勢が及ぼす影響について言及しています。ただ、そういった分析や解説にとどまらず、家族のあり方とは、あるいは「家」の役割とは、という「家庭」の根本的なあり方について問いかけ、考察がされています。
家に!!住むとはどういうことか、家族と一緒に暮らすのはどういうことか、あるいはこれから自分の家を建てよう、買おうと思われている人は一読の価値があるとおもいます。