ターボエンジンのクラビングの嵐にあるオアシスのような静けさがイビサの『Café Del Mar』で、これは白い島の赤い目をしたチルアウト・ヴァイヴの元祖であり、涙もろくなる夕陽のサウンドトラックだ。このバーの名前を冠したコンピレーションのシリーズは、マドンナでさえ大ファンだと話すバレリアックの正統派サウンドとの専売特許を取っていて、今回の7枚目となるコンピも高い水準を保っている。コンピを始めたDJのホセ・パディーヤはまだ長く続けられたことだろうが、後継者のDJブルーノは壊れていない物は治せないという古いことわざをはっきりと意識しているようだ。いつものように有名人たちのミックスあり（モービー、ベッドロック、ナイトメアーズ・オン・ワックス）、頭をかきむしりたくなる曖昧さもあるが、ラックス、アロマバー）、ビーチにいる愛すべき怠け者たちのための美しい音楽の音は変わらない。正直、このアルバムはサン・アントニオの早朝に自宅のテラスで聞いてもやはりいい。（Calvin Bush, Amazon.com）