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空海の道 (トンボの本)

価格: ¥9,800
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 新潮社
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空海の足跡〜山岳修行、入唐求法、高野山 ★★★★★
 “空海の道”、こう聞けば、真っ先に四国八十八箇所が連想されるものですが、この本がユニークなのは、空海“入唐の道”が再現されている点です。
 空海漂着の地である福州・赤岸鎮の浜、そこから空海が恵果より伝法灌頂を受けることとなる長安・青龍寺までの道。その大陸的なスケールの果てしない道のりは、是非とも地図で確認してみてください。空海に興味がある人なら、きっと、この本を手に取ってみたくなるのではないでしょうか。
 本の内容は文句なく素晴らしい。写真中心に構成されていますが、その写真の神秘的な美しさは1200年前の空海の視線を借りてきたかのような思いにさせられます。
 また、空海ゆかりの地を紹介する文章にも興味深いものが多々あります。例えば、先の戦時、常州・天寧寺にかかる「空海上人留学所」という看板を見た日本軍がこの寺を守ったという逸話。中国の寺院に空海像が安置されているという事実。空海が日本のみならず中国にもはっきりとした足跡を残していたことに私は少なからず驚かされました。
 もちろん、この本では、空海の日本での足跡も辿っています。若き空海の四国山岳修行時代の足跡、唐より帰国後滞在した大宰府・観世音寺から空海入定の地・高野山までの足跡。「入唐編」にページが割かれているため、日本国内の空海ゆかりの地は厳選された形での紹介となっていますが、それでも十分な見ごたえがあると思います。
 空海の人生を描いたものとしては司馬遼太郎の『空海の風景』が有名ですが、そのお供として本書のビジュアルを参照すれば面白さも増すのではないでしょうか?おすすめです。