著者による60年代のレーシングスポーツカーに関するシリーズの最新刊。
本シリーズは、各車のプロファイルがイラストで描かれていることが特色であり、資料的価値も高い。
しかも、ＣＧ連載が古い時期のものは、ＰＣソフトによりデジタルデータ化されて、連載時よりもさらに緻密で再現性に優れたもになっている。
使用されている写真もＣＧのネットワークを生かした厳選され適切に使われている。
記述も不明確な事柄については、その由キチンと明示してあり好感をもった。
ただ難点は、エディトリアルデザイン。このシリーズすべてに言えるが、内容に比し著しく劣る。
この種の趣味性の高い内容を表現するどころか、そぐわないと言わざるを得ない。

ＧＴクラスのマシーンについても記事が欲しかったところです。ＳＺやＴＺあたりの活躍のほうが華々しいですし、ファンも望んでいるのでは？。別で出版されると嬉しいですが。
本作ですがプロトタイプの３３シリーズについてこれほど詳しく書かれた本は無いでしょう。
知らない事実が沢山載っていますが、当時、成績的に振るわなかったマシンですので、資料
探しは相当苦労されたのでは無いか？と思います。
ひとつ残念なのは、３３ストラダーレについては一切記事が無いです。個人的に大好きなクルマですので、期待していたのですが。ロードカーなので載せないのは判るのですが３３を語る上で外せないのではないかと思います。それでもこのプロファイルシリーズは稀有な存在だと思いますので、今後も楽しみです。