技術解説書のような確実さに価値
★★★★☆
生沢徹氏が或る雑誌で語っていたように、この時代のモータースポーツにはロマンがあった。その時代にモータースポーツに関心を持った私にはとても貴重な一冊です。
当時の動画は残っているものも少なく、写真だけでも貴重です。この本はマシンの技術的な側面とレースでの様子が記録されているが、ロマンを感じるには少々内容が硬いかも知れません。しかし、当時は知らなかったマシンの開発記録などはとても貴重なものです。何度もワクワクして読み返すような内容ではないとは思いますが、本当にレースが好きな人にとっては資料として十分に満足の行く内容であると思います。
満点を付けなかったのは先にも書きましたが、内容が硬すぎるという点と、写真がもっと欲しかったという点です。写真は現状でもかなり貴重なものが多く掲載されています。ただ現存する動画が少ない分、私には写真がもっと欲しかったという気持ちが最後に残ったためです。
今はしっかりと読んだ後、大切に本棚にしまってあります。時々取り出して読みたいところを読み直しています。当時の資料として保管しておくと、とても価値があると思います。
現在容易に入手できる最良の資料
★★★★☆
本「スポーツカープロファイルシリーズ」は第一作のポルシェからフォード、フェラーリ、シャパラルとすべて買い続け、今回のプリンス/ニッサンも非常に楽しみにして購入した。写真も豊富、文章も前4作やカーグラフィック連載中のものに似てパターンの確立した手馴れた感を与えるもので、シリーズの愛読者には非常に読みやすいものであろうと思う。内容もかなり深いところまで書かれていて、R380からR383まで、戦績から現存車の所在にいたるまで網羅されている。巻末には遠からず次回作が発売されるとあるが、何がとりあげられるか非常に楽しみである。
23年間待ち続けた待望の一冊です
★★★★★
プリンス/ニッサンR380〜R383は60年代当時の国内最高峰レース「日本GP」に勝つことを使命に生まれた国産最強のマシーンたちで、素晴らしい戦績を残したビッグマシーンである。
当刊のベースは86年のCG誌(ニッサンが初めてル・マンに挑戦した年)にR380の開発史として、数カ月間特集が組まれたもので(当時高校生だった私は非常に楽しみにしながら毎月購入したのを思い出す)当時の記事最終回に、「いつの日か一冊の本として再編の上出すことを約束する」と締めくくられ、やっとこの度「スポーツカープロファイルシリーズ」として刊行された。
当時の記事に加え、R381〜R383の詳細内容も紹介され、関係者用の写真など非常に貴重な資料が多数見られ、又当時のレース内容の裏側なども読め内容の濃い一冊である。
当時のCG誌に掲載されていた写真が一部削られているが、あとがきに筆者が記されたより詳細記事を載せた改訂版を出すことが又約束されているので、その資料が記載されるのを期待したい(次回は当時のワークスドライバー達への取材もあれば尚嬉しい)。
改めて当時のR38シリーズには世界に挑戦して貰いたかったし、当時のプリンスの技術やドライバーの技量からしても結果が残せたと思う(特にR380A3−改型には北野元や高橋国光が搭乗し、ル・マンに挑戦して貰いたかった!)。
非常に満足いく一冊です。
50年前の…
★★★★★
50年経過しても色褪せない国産レーシングカー、色々と学べて良かったです