1950年代中期から1960年代初期にかけてアメリカのヴォーカルスタイルとして定着していた「ドゥー・ワップ」をベースに、山下達郎がひとり多重録音で作り上げたアカペラ・アルバム『ON THE STREET CORNER 1』を、ボーナストラックも加えてデジタルリマスター盤として新リリース。ヴォーカルグループ、デュプリーズがドゥー・ワップ・スタイルでリヴァイバルヒットさせた、ジョー・スタッフォードのロマンティックバラード<1>、神聖なコーラスが心を和ませるクローヴァーズのカヴァー<9>など、山下達郎が趣味でレコーディングした曲から、ライヴでもおなじみのナンバーまで、1950年代~1960年代の名曲の数々が温かいヴォーカルで鮮やかによみがえる。(武村貴世子)
衝撃
★★★★★
当時、特にドゥーワップにもアカペラにも馴染みのなかった中学生が、ラジオで聞いたその足でレコード屋さんに買いに走り、擦り切れるまで聞いた一枚です。
4パートのボーカルとコーラスを一人でこなす、多重録音の一人アカペラ、そんなコトが一切分からなくても全然問題ありません。細かい技術も、流行も、全部超越したところにいます。
後に出る2、3の原型となる、最もドゥーワップ色の濃い作品と思いますが、ワタシはコレが一番好きで、今はiPodに入っています。
気持ちいいことこの上なし。
★★★★★
ア・カペラとか山下達郎とかゴスペラーズとか、
そういうものを取り去っても単独で輝いている名アルバム。
選曲がいい。アメリカンポップスに造詣の深い山下先生が選び抜いた
50's、60's、あるいは30年代のスタンダードナンバー。
ある時は、語りかけるように、ある時は、口笛を吹くように、
このアルバム以降の「独りア・カペラ」は、企画モノ性が強くなっていきますが、
この「1」は、もともと山下さんが趣味的に行っていたことの延長上にあって、
本当に好きなことを自由にやってくれていて、
気持ちいいことこの上ないです。
歳を取ると、《ポップス》も良いなあ。
★★★★★
1980年に発表された《山下達郎》氏の傑作アルバムに、ボーナス・トラックを追加した、一人多重録音アカペラ・アルバムの完全盤です。内容的には、超シンプルな《ラヴ・ソング》ばかりで、聴いていて単純に気持ち良いです。選曲は、1950年代から60年代の《アメリカン・ポップス》が中心で、ノスタルジーを感じさせてくれる所がまた、楽しいです。私の住む町は、今日も猛吹雪で、外出できません。今日はゆっくり音楽を聴きながら、知人とメールでもしています。歳を取ると、《ポップス》も良いなあ。《ロック》も、もちろん好きですが。
12月の1,2,3
★★★★☆
12月はこのアルバムを聴くのに絶好の季節だ。
先ずは1から始まる。1曲目で、山下さんの世界に引き込まれ、自分は3曲目でノックダウンされ、そのまま最後まで聞き入ってしまう。
短いけれども、エッセンスが詰まった作品だ。
いいんだけど・・・
★★☆☆☆
86年版をラジオで耳にして愕然としたことが。初盤のレコードを持っていて「close your eyes]の吉田美奈子さんのハモリがなくなっていたと記憶しています。達郎氏のコーラスワークは好きなんですが、あの美奈子さんとの絶妙のハーモニーを私は聴きたい。