企業のマーケティング機能に携わる人間にとって必読!
★★★★★
本書は、企業のマーケティング機能に携わる人間にとって必読の書である。
このほど、マーケティング機能の更なる進化が求められている。というのは、マーケティング競争が激化し、市場・消費者に多大な影響を与えながら、さらに市場・消費者を複雑化している今日、従来のマーケティング機能の更なる飛躍が求められているのである。このような変化の激しい状況下におけるマーケティングの役割は、環境・市場と自社の資源をいかにマッチングさせるかが重要となるが、本書はこのリンケージの問題ついて、流通・営業の視点から示唆を与えてくれる良書である。
本書は、今日の企業間関係およびその先にある最終顧客との関係を捉えるために、情報流通システムを基盤とする広範囲にわたる企業間活動の調整を「拡張チャネルにおける情報駆動型リレーションシップ・マネジメント」と捉え、今日の流通・営業戦略の中核に位置づけ、その内容について考察している。その内容は、流通の変化、顧客インターフェース・マネジメント、営業の変化、ロジスティクスの変化、販売部門と生産部門のリンケージ問題、最終消費者との直接流通問題など、企業間関係、その先の最終顧客との関係を捉える際に問題となるトピックがぎっしりと詰まっている。今日の流通チャネルで生じている現象を理解するのには最良の書である、と思う。