シリーズ2作目の完成度がとても高かかったのですが、それとくらべるとやや完成度は低いかと。
10章を10人で執筆しており、ややバラバラ感があるのは否めませんが、この手のやり方の本の中ではまだまとまりのある方だとは思います。
シリーズが進むにつれ内容が高度化していますが、10章を10人で執筆していることもあり、各章の内容のレベル(高度さ)にバラツキがあると思います。
とくに内容が難しかったのが第9章「ブランディング・ケイパビリティ」。執筆は一橋の阿久津助教授で、『コンテクスト・ブランディング』を書いた人です。
この『コンテクスト・ブランディング』がとても良かっただけに、阿久津さんが書いた第9章にはとても期待していたのですが、用語や表現がわかりにくく、イマイチでした。
第9章に限らず、それぞれの章ごとに1冊の本が書けるような内容をギュッと短くまとめた感じもあるため致し方ない面もありますが・・・
「ブランド」についての議論も各章の執筆者が異なるためレベル感にばらつきがあり本書について言えば10章を10人で執筆するやり方が裏目にでた感がある。本書は4作シリーズの3作目だが前2作より見劣りする。
本書がゴールではなくさらに上級へのためのステップという意味で星3つの評価。