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灰夜―新宿鮫〈7〉 (カッパ・ノベルス)

価格: ¥880
カテゴリ: 新書
ブランド: 光文社
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   4作目の『無間人形』での直木賞受賞をはじめ、ハードボイルド作家としての大沢在昌の地位を確立したとも言える、長編刑事小説「新宿鮫」。元キャリアの鮫島警部が国際都市新宿を舞台にはびこる悪と孤軍奮闘するさまを、力強く描いた人気シリーズである。本書はシリーズの8作目であるが、先に毎日新聞社から発刊された『新宿鮫 風化水脈』よりも事件発生が前に設定されているため、「新宿鮫Ⅶ」となっている。

   元同僚・宮本の自殺から6年。彼の郷里で行われる7回忌法要に参列するため、鮫島は東京を発った。しかし、宮本の旧友・古山と酒を酌み交わした夜、何者かの襲撃を受け拉致されてしまう。古山のはからいで解放されたものの、身代わりに古山が監禁される。麻薬取締官、暴力団、北朝鮮工作員…。背後にうごめく巨大な影。頼れる者のない見知らぬ土地で、一晩語り合っただけの人物を救うべく、熱き男が奔走する。

   今回の“鮫”は、異色である。まず、舞台が新宿ではない。会話の中に盛り込まれた土地の方言が、前作までにはない郷土色を出しており、新鮮である。また、恋人の晶や桃井課長ら、おなじみの脇役たちは登場しない。代わりに、“新宿鮫”誕生の経緯が回想の形で表されている。つまり、シリーズを通読していなくとも、本書単独で十分に楽しめる内容なのだ。一方、シリーズに一貫して描かれている、腐敗した警察組織への、理不尽な暴力への、金のためだけに生きる犯罪者たちへの、鮫島の怒りは、心のどこかで「勧善懲悪」を願う我々の想いをいつもどおりにすくい上げてくれる。(冷水修子)

現代エンターテイメント文学の頂点! ★★★★★
これほど面白いうえに、水準を保っている読み物も少ないであろう。
現代エンターテイメント文学の頂点であろう。
竜頭蛇尾 ★★☆☆☆
鹿児島を舞台に犯罪に巻き込まれた新宿の刑事が駈ける。
シリーズのメンバーが出てこないのはやはり寂しい。
結末に近づくに従って筆が手を抜くような感触。
導入は引き込まれるが、竜頭蛇尾。
新宿が舞台ではないのに 新宿鮫? ★★★★☆
 新宿鮫の最新刊<灰谷> こいつは、いつもの新宿鮫シリーズとは一味違うぜ! 今回の話の舞台は<新宿>ではナイ!! 「何~っ!!」と、驚きつつ、さらに、恋人の昌はおろか課長の桃井・鑑識係の藪(←このオッサン結構好きなキャラなのに・・・) いつものレギュラー陣がまったく出てこない! では、「この本は<何鮫>やねん!」と言う低レベルなツッコミは、僕一人に任せておいて(皆さんは真似しないように!)

 さてさて、話を戻しますと、今回の舞台は自殺した元同僚・宮本の生まれ故郷にと舞台を移します。しか~し!! そこは、あの鮫島警部 場所は変われど、孤軍奮闘の大暴れにて事件を解決していきます! レギュラー陣にも負けないような個性の強い登場人物たち! 大沢先生の真骨頂!! 男達の友情! シリーズ通しての謎? 元同僚・宮本の人物像、鮫島に託した手紙の理由なども回想形式で書かれており、<鮫ファン>にとっては、嬉しくなるようなエピソードなども含まれており大変楽しめました。もちろん、<新宿鮫シリーズ>を通読されていない方でも十分に楽しめます! 流石は天才作家・大沢先生であります! 異色な<新宿鮫>ではありましたが、今後の展開が待ち遠しくなるような良い作品でした。    

意外性はないけど安定した読み応え ★★★★☆
すべてがこうまで閉塞感のある世の中だと、主人公の健全さは黄門さまのようだ。それでも、水戸黄門に期待するおじいちゃん・おばあちゃんのように、いつしか自分がなっているのに気づかされる。ハードボイルドはかくして水戸黄門化への道を歩んでいるのか。わたしは黄門さまは嫌いだ。 でも、筆者の視点は確かにわたしの安心感を醸成させる。
新宿を離れても鮫はサメ ★★★★★
ひさびさに面白い作品に出会った。「新宿鮫」シリーズ中の傑作「毒猿」にも匹敵する面白さ。ぜひともオススメ。

今回は新宿から旧友 宮本の生まれ故郷である地方都市に舞台を移している。作者ははしがきで新宿以外を舞台にしたことに対して不安を抱いているようだが、全くの杞憂だ。鮫島以外なじみの登場人物がいないことがかえって作品に新鮮さを与えたのではないか?脇を固める登場人物達も個性溢れた魅力的な人々となっている。くどくどと描写されがちな晶との関係も、離れた場所にいることで非常に簡潔に表現されるのみ。スペンサーシリーズの悪い部分の二の舞にはならないようにとの作者の配慮か?

またタイムリミットサスペンスの要素も盛り込まれ、一気に最後まで読ませるところは、同じ作者の作品「走らなアカン、夜明けまで」(こいつもヨイ!)の面白さに通じるモノであろう。映画化されると面白そうだ。

とにもかくにも、新宿を離れても鮫はサメ。大いに暴れまくって読者を楽しませてくれます。