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不毛地帯 [DVD]

価格: ¥4,725
カテゴリ: DVD
ブランド: 東宝
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   昭和30年代、かつて大本営参謀中佐だった壱岐(仲代達矢)は大手の近畿商事に迎えられ、FX(次期使用戦闘機)の選定と買い付けをめぐってのライバル商社や政界を巻き込む黒い霧の中に身を投じていく…。
   山崎豊子の同名小説を“赤いセシル・B・デミル”の異名を取った巨匠・山本薩夫監督が映画化。戦争を放棄したはずの日本で、あたかも戦争のような商社間の対決が繰り広げられていくさまが、3時間を越える長尺をものともせずに一気呵成に、そして明確に描かれている。なお本作の撮影中、原作のモデルとなった疑惑のロッキード事件が表面化したことや、政界の闇を描いたことから代議士のクレームがついて一部カットを余儀なくされるなど、作品そのものの出来を超えたところでも大いに話題になった。その意味でも真の問題作と言えようが、いずれにせよ、1970年代まではこうした現実の政治経済とオーバーラップさせる意欲的な社会派娯楽映画がまだ日本でも作られていたのだ。(的田也寸志)
迫力 ★★★★☆
現代版と比べると迫力を感じる気がしました。主役の田宮二郎さんよりも、壱岐演じる、仲代達也さんの演技にホレました。関東軍から商社マンに転身?と最初は不思議に思いましたが、この時代に軍需産業に目をつけていた商社は超エリートに感じました。政府とのかけひきもおもしろく、おのおのの内面の葛藤おもしろかったです。
重みが違う ★★★★☆
現在放映されている番組と、つい比較してしまいます。役者の個性と配役が、実にこの映画では合っているように思います。一言で言うと「重い」。特に仲代達也、丹波哲郎の演技が光ります。残念なことは、画面のサイズと内容が原作の一部分しか投影されていないように感じるところでしょうか?しかし、映画としては止む終えない限界でしょう。それにしても、つい何度も観たくなってしまう人間社会を抉る映画として仕上がっていました。
見応え満点  ★★★★★
微妙な昭和史、戦後史の一面を見事に描写。

山崎豊子氏の原作の素晴しさは当然だが、
映画的面白さ面白さも抜群です。

ロッキード対グラマンの壮絶な仁義無き戦い。
今に繋がる金権政治の凄まじさ。

仲代達矢 丹波哲郎 山形勲 。
演技の迫力は抜群。

人類の歴史の真実は、
彷徨う戦士の仁義無き無限の闘争なのだろうか。
何が壱岐正を防衛商戦に向かわせたか ★★★☆☆
11年のシベリア抑留生活の後、壱岐正は防衛庁の誘いを断り近畿商事繊維部で働き始める。妻子の安堵した表情はその後の葛藤の伏線だ。壱岐は社長の策略でエドワード空軍基地を視察した際、陸軍の「戦友」川又空将補と出会う。次期戦闘機には東西商事・グラント社が優勢であったが、川又は欧米各国が採用しているラッキード社のF104を押して、防衛庁内で微妙な立場に立たされていた。川又が左遷されそうだと新聞記者から聞いた壱岐は、自社の押すラッキードF104を調達させるべく、大本営参謀時代の人脈をフルに活用し始める。妻(八千草薫)や娘(秋吉久美子)の懇願をよそに、壱岐は仕事の鬼、実弾攻撃をものともしない商社マンとなっていく。

この映画の見どころは、壱岐正がどのようにして心変わりしたのか、そこであろう。防衛庁に近づくこと、大本営参謀としての人脈を使うことはしないことを彼は心に決めていたはずである。それが変心したのは、ひとえに川又との友情が理由とされている。ここに物足りなさを感じるのは私だけであろうか。抑留中家族の面倒をみてくれた川又への恩義はあるだろう。しかし、それだけで自らがシベリアで誓った信条を曲げることができるだろうかというのが率直な疑問である。

なお、壱岐正のモデルは瀬島龍三であり、近畿商事は伊藤忠商事であることは衆知のとおりであるが、事実との相違を若干付け加えておく。
1.グラマン(グラント)の代理店は伊藤忠商事である。
2.第一次FXに内定していたのはグラマン=伊藤忠商事である。
3.第一次FXに決定したのはロッキードであり、代理店は丸紅である。
4.芦田二佐(小松方正)の見積価格漏洩は、1959年の防衛庁データ流出事件に想を得たと思われるが、このとき流出したのは地対空ミサイルボマークの性能データである。
(以上沈黙のファイル―「瀬島 龍三」とは何だったのか 新潮文庫を参考にした)
原作に力負け ★★★☆☆
本作は、山崎豊子の『不毛地帯』を映画化したものである。山崎豊子の作品は、最近でも「白い巨塔」や「女系家族」、「華麗なる一族」などがテレビドラマとしてリメイクされ、大変話題となったが、本作も古いながらも見ていて思うことはたくさんあった。

物語は、元大本営参謀の壱岐正が、近畿商事に入社するところから始まる。陸軍のエリート街道を突っ走ってきた壱岐正。しかし、彼の人生もアジア・太平洋戦争の敗戦によって一変した。アジア・太平洋戦争の末期、大本営の停戦命令を関東軍に伝えるため、満州へと渡った壱岐は、そこで日ソ中立条約を一方的に破棄して攻め込んできたソ連軍に捕えられ、多くの将兵らとともにシベリアに抑留される。そして過酷な収容所の生活に耐え、帰還した壱岐は商社マンとして第2の人生を歩み出した。しかし、徐々に壱岐は、次期主力戦闘機の選定をめぐる「黒い空中戦」へと巻き込まれていくことになるのである。

基本的には、長時間の作品であるにもかかわらず、一気に見てしまえる内容であった。しかし、やはり原作に力負けしていると言わざるを得ない。もちろんそれだけ原作が大作であり、優れているということでもあるが、壱岐のシベリア抑留時代が割愛されすぎ、それを境とする壱岐の心身にわたる変化が十分に描けていない点は大変気になった。また古い映画にはありがちであるが、例えば100式司偵を適当な飛行機で代用するなど、細部へのこだわりが見られず、その時々の状況を完璧に作り出せていないところも残念である。

もちろんそれでも原作のストーリーの要所は押さえており、CGのない時代の作品であることも鑑みれば、十分評価に値する内容ではあった。しかし、原作のファンとしては、やはりより完成度の高いものを期待してしまう。是非、また他の山崎作品などと同様に本作もリメイクされることを強く期待したい。