ハイキックガールなんてタイトルがついてたらパッケージの女の子が活躍して悪いやつらをばったばったと倒すような物を想像してしまうと思うのですが・・・。
写真や紹介も主人公の女の子ばかりのってますが正直女の子の師匠が活躍する映画です。
内容からすると紹介の写真の３分の１から３分の２くらいが師匠の写真で埋まっていないのが不思議です。
脚本や演出以前にタイトルがおかしいと思います。

とにかくアクションが凄い!
主役の女の子も頑張っていますが、後半は中 達也さんの活躍により全てがチャラ。
でも大丈夫!
巷のヤンキー映画では相手にならない迫力です。

青春ドラマ映画と思ってみると違和感バリバリですので覚悟が必要。
実際、格闘系Ｖシネの延長線上にある作品ですのでそっち系の作法に則った造りになっています。馴染みのある方なら違和感なく楽しめるでしょう。

殺陣やＳＥなどリアルにこだわって撮っているなぁと感じさせます。ただリアルに撮れば本物感が視聴者に伝わるかと言うと、そこは別の努力が必要な訳で、その辺をスッパリ捨てている気がします。極めのシーンを大事にするあまり何度もスロー再生が挿入されたり、格闘シーンとしてのテンポが台無しになっている部分が散見されるのも非常に残念。そもそもストーリーに重点を置かないのなら、気持ちの良いシーン構成にこだわって欲しかった。この下敷きでＶシネ臭のしない映像を見てみたい気がします。

こういう映画で何で体育館で戦ってんの？みたいなツッコミはナンセンスです。
が、流石にスロー再生の演出は良くなかったですね。
制作費の高い映画で俳優さん達のしょぼい動きを何とかスピード感あるように良く見せているのとは逆で
この作品では経験のある人達の良い動きを余計な演出でダメにしてしまってる感じがします。

繰り返しのスロー再生が酷く、「今の凄かったろ？な？な？」と言われてる感があり非常に寒い。
スローで観たかったらこっちで出来ますし、本物の格闘技のKOシーンのスローなんて腐るほどあります。
別に映画で豪快なKOシーンが観たいわけではないですからね・・・。もっとこう非現実感を推して欲しいというか。
女子高生の蹴り合いとか映画ならではの演出は色んな意味で非常に面白かったです。

尺がグッと短くなってもいいからスロー再生なしのスピーディでテンポ良く
最後までひたすら殴り合ってる映画にまとめれば絶対もっと面白く感じたと思います。
最初から大きな期待をして観る映画では無いのですから妙な演出をせずに素直に期待に応えるB級映画であって欲しかったです。

役者さん達の動きは本物で非常に良かったですし
出演者達も次の映画に繋がるという意味でアピール出来て良かったのでは無いかと思います。
特に武田さんは今後の活躍に大きく期待してしまいます。

他の方も書かれているようにストーリは薄い。
でもそんなのまったく気にならないほどの本気アクション！すげえ。
ほんと目が点になりました。
・あんな子がこんな本物の空手を？
・しかもめちゃくちゃかっこいい！動作がほんとさまになってる。演技ではこうはできんよ。
・本気で当たってる。やられ役の人なんか当たる瞬間歯くいしばってる、、、。

ストーリーなんてどうでもいい。むしろ余計なものがなくてアクションに集中できていい。

すげえ映画みつけた。作ってくれてありがとう！（ＤＶＤ買います。）