旗本退屈男(全)
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額に冴える「天下御免の向う傷」、無敵の剣は「諸羽流正眼崩し」、ご存じ旗本退屈男が大活躍する痛快時代小説です。
作者は佐々木味津三。1929年4月の「文芸倶楽部」に初登場し、以後11作が発表されています。この全篇を一つにまとめました。新字・新仮名、各篇とも目次つき、必要に応じてルビがつけてあります。
権力の腐敗を憎み、庶民に対しては優しく気さくで「退屈の殿様」と親しまれている主水之介が、退屈ばらいに怪事件の解決に乗り出します。悪人どもをばったばったと成敗していくストーリーは、いま読んでも爽快です。
作品は何度も映画化され、主人公の旗本退屈男こと直参旗本・早乙女主水之介を市川右太衛門が一貫して演じ、彼の代表作となりました(1930年の第1作『旗本退屈男』から1963年の『謎の竜神岬』まで計30本)