ピューリツアー賞の価値あり
★★★★★
私の記憶にある朝鮮戦争とは、敗戦後の日本の復興に寄与した朝鮮動乱景気の印象が強いです。子供の頃、米軍の(横流し?)物資が出回り、 sleeping bagが売られたりしていました。ところが誰かが、あれは朝鮮戦争で戦死した兵士の遺体を詰めて送ったものだ、日本でundertakerが綺麗に処理をしてやるんだ、と言うのです。どうもこれは本当だったようです。そんな体験から本書を読んでみました。筆者の勢力的な取材、資料の精読には感心させられました。マッカーサーの愚かさ、傲慢さ、には驚きました。日本では彼は一種の英雄として記憶されていることに改めて違和感を抱きました。戦争の愚かさ、そして何かを信じて勇敢に戦った兵士たちの霊に敬意を表します。