昔の邦画を見たくなる。
★★★★☆
映画が人生のそばにあったからこその思い入れが
文章に表れています。
紹介されている映画を何本か観たくなりました。
物足りない内容
★★★☆☆
「邦画の昭和史」であるが戦後以降であり、DVD100本と限定的な点が内容的に物足りなさを生んでいるのいるのは否めない。本書を何度読んでも出てこない俳優が何人もいるのは新書版という紙数が限られたせいであろう。出版社も著者もこのままで終らせないで改訂増補版とか続編を期待したい。余り光の当らなかったことにも掘り下げてあるのに惜しい。出すべきなのに出てこない俳優の名前をあげてもいいが著者なら分かっていることだろう。索引も是非設けて欲しい。著者も言うようにDVDの普及で未曾有の時代が来ている。大型液晶画面の普及でホームシアターが浸透していくだろう。今後この種の本は道案内として是非充実させて欲しい期待がある。
もう一度見てみたい
★★★★☆
直木賞作家で、映画の監督もしたことがあり、不遇の時代には映画関係の仕事をしたこともある長部日出雄が選ぶ、俳優の側面から選んだ邦画BEST100です。
内容は三部構成になっていて、第一章が男優、第二章が女優、第三章が存在感のある脇役と言った具合です。
その第一章では、スーパースターの時代で、それぞれ
昭和20年代 三船敏郎、
昭和30年代 石原裕次郎、
昭和40年代 高倉健、
昭和50年代 渥美清
とこの四人を中心に話が進みます。
第二章は、原節子から始まりますが、ここでは女性映画の上手い監督について語られます。いろんな女優のエピソードも織り交ぜながら、女優の進化を次のように定義します。
「かわいい」→「美しい」→「凄い」→「怖い」
言われてみれば、当たっているかも知れません。
第三章は、脇役陣の登場で、どの俳優をとっても個性派であり演技派ぞろいです。
内容的には、映画のテクニック的な話もあれば、エピソードの数々もあって楽しく読むことが出来ます。
最近の作品では、「博士の愛した数式」や「フラダンス」まで入っており、もう一度映画を見たくなってしまいました。