本編でも、換生ということに、常に苦しんでいる景虎ですが、邂逅編では特に、そういった面が丹念に描かれています。
もうひとつ、邂逅編の特徴として、戦場の苦しみ、というのがあるように思いました。
中世の奴隷貿易については、実際の日本史研究でも事実の解明が進んでいますが、こうした戦場の厳しい事実は、支配者として生きていた景虎にとって、換生した現在、重くのしかかっているように感じます。
邂逅編に見られる苦悩に、次の本編ラストでどう答えを出すのか、とても気になるところです。