直江が景虎に対する思いを自覚しながら思い悩むのに対し、景虎は長秀登場で直江に対しても猜疑心をあらわにするところが、少しづつ通い合ったように見えた2人の心を離していくようで切ない。2人の絡む場面が少ないので、次の展開が気になります。
挿絵はほたか乱さんですが、繊細なタッチが邂逅編にぴったりで炎の蜃気楼の挿絵の中では、お気に入りです。
主人公たちが、生死について悩む姿が、
歴史の重みを感じさせてくれます。
そして、今回もそうでしたが、戦乱の中で苦しむ民衆の
姿や、民衆の怨念といったものも感じさせます。
今回は、夜叉衆に新たに加わった長秀の活躍を期待していた
私としては、少し期待を裏切られましたが、
自信をもってオススメできます。