期待はずれ
★★☆☆☆
本書であれば「話が旨すぎる」FXがはらむリスクや落とし穴について
もう少し納得のいく説明をしてくれるのではと期待していたのですが、
ちょっと期待はずれでした。
「ローリスクで年利20%」などと歌っていますが、
高々10年分のHVさえ意識すればローリスクと言えるのでしょうか?
そもそも為替レートの分散が定数値である保証なんてどこにもありませんし
(この点は著者もお気づきのようですが、そもそも計算時期によってころころ変わるHVや共分散がリスク指標として有用と言えるでしょうか?)、
仮にそうだとしても99%程度の信頼区間で大丈夫なんですか?
"毎年"0.5%の確率で破産するって、相当なリスクですよ?年利20%でも割に合うかどうか。
実際この方法で、昨年冬の円高でロスカットになった人も多かったのでは?
一番恐ろしいインフレリスクについてもちょろっとだけ触れていますが、
「為替レートはインフレ率だけでは変動しない」と、大した考察もせずあっさり切り捨てています。
確かにこれまでのレートがインフレ率から受けた影響は少なかったようですが、この傾向が今後何年もつづくという根拠はどこに?
インフレ率の影響を100%無視して、高々数年分の過去実績だけを見れば年利20%も容易に思えるでしょうが、
この旨すぎる話の「しわ寄せ」がどこに来ているのか、
本書を読んでFXに挑戦しようとしている人には慎重に考えて欲しいと思います。
初心者向けで、とてもわかりやすい
★★★★☆
FXは耳にしたことがあるくらいで、
仕組みすら全く知らない初心者でしたが、
購入時のリスク、お薦めの金融機関、国などが、
わかりやすい文章で記され、とてもわかりやすかったです。
あたりまえのことですが、
同著に書かれてあるとおり、
なにもせずに利益を出すのは
虫の良い話のようで、自分で、
色々と調べたり、作りモノをしなくてはならないのですね。
FXのことが
右も左もわからない初心者のかたにはお薦めの本です。
株で儲かる時代は終わった
★☆☆☆☆
この本は金融危機以前の本
今さら参考にすべきではない
分かり易くて実行し易い
★★★★☆
ちょっと計算が難しい部分もありますが、趣旨は非常に明確で分かり易いです。
私はFXをやってみるのが初めてだったので、何も考えず書かれているとおりに実行してみました。
迷わず実践できるところが良いです。
ネットでアップデイトして欲しい本
★★★★★
2008年3月15日リリース。著者はFXの中でも『スワップ』に重きをおいていることで有名だ。単にFXをする場合、スワップの方に着目する人は初心者ではまずいないと思える。この本は『スワップ』という視点から論じているところが他の本と一線を画している。実際はリリースされた時点から、現在までの為替の動きをとらまえるとこの本で解説している金融工学の理論が成立しない部分も多々ある。が、100年に1度の不況と呼ばれる今、それでもこの本から学ぶべき点は多いと感じる。
一番感心したのは、『本書を読む場合に情報が古くなっていないか確認してください』と注意を促している点だ。著者はホームページも運営しており、そちらで本書の内容をアップデイトするような取り組みもしている。本の欠点をネットの利点で補うという、ある意味ポートフォリオ的運営とも言えるだろう。
ただ一つあればよりいいなと思ったのは、著者が実践的スワップ理論を解説する中で出てくる、エクセル使いでもめったに使わないような関数を用いた試算シートをホームページ等から自由にダウンロードできるサービスだ。それがあれば文句なしだと思う。