フェルセンってさぁ…
★★★★☆
楽しみに待っていました。
王の逃亡、つまりヴァレンヌ事件ってわけですね。はいはい
ベルばら愛読者にとって、この逃亡劇こそ、アントワネットとフェルゼンの関係のクライマックス。
フェルゼンがんばれ!って応援したものです。アントワネットも、オスカル(架空)も籠絡されてしまったスウェーデン貴族。
ベルばらの段階でも、逃亡の最初からフェルゼンはパリの道に不慣れで迷ったってあったから、実はおや?と思っていたんだけど。
今回読んでて、流石(やっぱり)佐藤氏と拍手を送ってしまいました。
そうそう、そうですねぇ。頭の空っぽの貴公子はお好きでないと。
いや、確かにそうなのです。男の真価、魅力も色気も、それは決して表面的な、見た目の美しさではないのです。
ミラボーしかり、ダントンしかり、そして、ルイ16世しかり。ルイ16世って、「死ぬ時だけは王者として堂々と立派だった」って習ったけど、違ったんだ。ごめんねぇ、長らく誤解していました。
ダンディズムって何か、佐藤氏にはいつも教えられる思いです。