子供向けには注釈が足りない。
★★★★☆
今年の小学生高学年向けの課題図書です。江戸時代のお話で、貧しい家から姉と弟が建具職人さんのお家へ奉公へ出され、成長していくお話です。
お話自体は楽しいのですが、専門的な言葉が多く、大人でもどういったものか分からないものがある事。口減らしのために10歳にならない子供を働かせるという親の行為が、今の子どもに理解できるのかと思う事。などから、感想文を書くための図書としての選定はいかがかと思いますが、主人公の弟が寺子屋の先生に「学問を習いたい。」と言った時に先生が「そもそも学問とは、『職人さんの勘』が元となったもので、それを分かり易く文章にして教えている。だから、まず職人さんのそばで仕事を教わると良い、それでも躓いたらここへおいで。」と諭されるシーンは印象的でした。
社会に出てる人にとっても学ぶ事が色々とある本だと思いました。