三国志 (5の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)

群雄列挙 ★★★★☆

長いシリーズもようやく三分の一まで来た。

まさに群雄列挙という感じ。

曹操・劉備・諸葛孔明・・・勇士たちの壮大な中国史ロマンにどっぷり浸りたい ★★★★★

超長編であることでいままでなぜかこれまでずっと敬遠していたのですが、映画「レッドクリフ赤壁の戦い」を鑑賞して火がつきました。読んでなかった三国志を読破したい気持ちになったのが５０歳を超えてからです。数々の勇士たちが織り成す戦記ストーリー活劇の展開のみならず指揮官や補佐官たちのリーダーの心の葛藤も読み応えがあります。年齢男女問わず全世代の読者にオススメです。読破まであと６巻残していますが、毎日楽しんでいます。

王覇論議は無用 ★★★☆☆

13巻は長かった。1度挫折していたんだが、くやしいのでもう一度挑戦した。後半、飽きてきてどうでもよくなったが、辛抱強く最後まで読み切った。

これが「三国志」じゃなきゃすばらしい作品なんだろうなあって思う。あくまでも北方さんの「三国志」なんだ。

いいところをあげればきりがないほどたくさんある。まず、戦闘シーンの臨場感・躍動感がすごい。呂布が率いる黒い騎馬集団の表現などは圧巻だ。また、心理描写もリアリティたっぷりで、さらに男気に感じさせられて涙ぐむところもあった。特に、キャラクターが死を迎える時の内的な独白がよかった。

しかし、それもくりかえされると冗長な感じが否めないのと、王覇思想に関心があるのか、そこら辺の議論がうっとうしかった。中国は覇道の国、日本は王道の国、革命を繰り返した民族と万世一系の民族では思考の根っこが違うはず。漢王室の血が400年を経て特殊なものとなり、1000年を過ぎれば神になる的な発想自体が日本的で、この小説にはそぐわない気がする。この議論は日本の皇室のものだからだ。

吉川さんの三国志には遠く及ばない気がする。

時代の胎動 ★★★★☆

　官渡の戦いで袁紹軍を破り、河北四州を手に入れることになった曹操。今は、この地を完全に掌握し、袁家の血を根絶やしにするための掃討戦の時期。曹操の目は、南へ、そして乱世の終結へと向かう。

　孫権は着実に揚州の地盤を固め、父の仇黄祖の首を取りに動く。そして、周瑜は静かにその先に目を向ける。曹操と対峙し、そのさらに先にある天下へ。

　一方、劉備は相変わらず新野です。兵も精鋭なれど変わらず六千のまま。領地も金もありません。
　しかし、流浪の軍師徐庶が去り際に大きな置き土産をくれました。その土産とは「臥竜」。次巻、諸葛亮孔明の登場です。

中途半端な割には。 ★★★★☆

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