ファーストアルバムにして
音楽性にもファッション性にも極まった感のある、
まさに個性派揃いのロキシー・ミュージック。
奇抜な容姿に前衛的な音はUKロックミュージックシーンを揺るがした。
本作はロキシー・ミュージックを代表する個性派メンバーが揃っており
今から思えば最初にして最後の超豪華キャストで送られる。
その音をプロデュースするのはこれまた豪華で、
キング・クリムゾンのピート・シンフィールド。
2曲目の「レディトロン」や8曲目の「ウッド・ユー・ビリーブ?」など
メロトロンを用いたりしてクリムゾンチックなアプローチを見せる。
しかし、一番の聴き所は1曲目の「リ-メイク/リ-モデル」であろう。
フェリーのハスキーなヴォイス、マッケイのフリスキーなサックス
イーノの良く分からないシンセサイザー、マンザネラのノイジーなギター。
この一曲に革新的でアナーキーなロキシー・ミュージックの全てが
集約されているといっても過言ではないのかもしれない。
今聴いても少しも色あせない音色は
EGレコードの層の厚さと音源発掘の目の確かさをして
現代音楽事情に対し問題提起しているとも取れる。