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価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 白水社
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幻想的 ★★★★★
エルヴェ・ジョンクールは、蚕を求めて妻エレーヌを故郷に残し、日本へ旅に出る。そこで、美しい少女と出会い…
小説というより(作者も長篇小説や短篇ではないと述べているようです)詩や物語に近い印象を受けました。まるで、「絹に包まれて夢を見ているような感覚」と言えば伝わるでしょうか。日本の描写については、作者が「日本の読者へ」とメッセージを載せてくれています。現実と幻想が入り混じった世界だと思って読めば、何の問題もありません。
(ただ、最後の方で官能的な描写があります。驚いて、そこだけ現実に戻りました。)

映画も本も満足です。 ★★★★★
映画SILKが素晴らしくよかったので原作を読みました。読んでいると、映画の哀しいけれど美しい情景がそのまま思い出されて、大変満足しました。字も大きく、間隔があいているので、あっという間に読めてしまいます。

一応開国時の日本という設定があるのですが、作者もまさか日本人が読むとは思わなかったと語っているように、歴史に全く忠実ではないので、そういうことが気になる人には楽しめない本かもしれません。音楽や絵画を楽しむ感覚で読むと満足できる本です。

幻想的な「愛」の物語 ★★★★★
作者が<白い音楽>と形容しているように、非常に音楽的な響きを持った作品になっています。
しかも「無をつかむような感触」と「絹」を評しているように、非常に幻想的な「愛」の物語になっています。
従って、幕末の日本は<ジパング>であって、現実の<日本>ではありません。
四度に渡る日本への主人公の渡航から、たどり着くハラ・ケイの里はまるでキリシタンか何かの隠れ里の雰囲気があります。そこで交わされる愛の交換には、声の必要性もなく、それが一層の神秘性を醸し出しています。
そして、ラストで明かされる<愛の手紙>の真実が、更に幻想性を高めて終わります。
リアリズムの小説として出なく、一種のファンタジーとして読むべき作品かもしれません。
かなりヘンな一冊 ★★☆☆☆
叙情的、エロティックなどという言葉に騙されてはいけない。作者自身が「日本の読者へ」で書いているように幕末日本の描写はかなりいい加減で、真面目に読めば憤慨間違いなし。その一方で、妄想という翼を思いっきり広げて書かれた本作が一定の美しさを持っているのも事実、欧州人が思い浮かべた架空の東洋を楽しむという倒錯した読み方で読むべし。
官能的な愛のかたち ★★★☆☆
日本を舞台にした悲恋物語ですが、日本に歴史や風俗、地理は非常に不正確な知識を元に描かれています。バリッコ自身が、「欧州人が思い描く、幻想の日本を舞台にした物語を描いたのだ」と冒頭で断っているのですが、それにしてもなぁと苦笑する場面が多数ありました。その一つは、大変に露骨な性描写です。欧州人が抱く幻想の日本、いえ日本女性とは、こんなに官能的なのでしょうか。憧れに近い愛の形を描いた作品であり、ポルノ小説とは違うと思います。物語の舞台が日本であるという点を頭から追い出して読めば、そういう愛もあるかもしれないという気もします。