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Digital Fortress

価格: ¥829
カテゴリ: マスマーケット
ブランド: St Martins Mass Market Paper
Amazon.co.jpで確認
   多くのサスペンスでは、何かを爆破する「ハードウェア」として、大型の銃や飛行機、軍用車両や武器などが使われる。パソコンのハードウェアに興味を持ち、武器を扱う能力よりも知的能力を備えたヒーローを好む読者に向けて、ダン・ブラウンが書き下ろしたサスペンスがこの本だ。ネットユーザーが主人公のこのスパイ小説では、善人と悪人が知的な機密をめぐって闘う。と言っても、単にシークレットフォーミュラ(秘密の方式)の隠し場所を探すなどというものではなく、もっと知的なものをめぐっての闘いだ。つまり、彼らはシークレットフォーミュラの真の意味を解釈する必要があるというわけだ。

   ここで言うシークレットフォーミュラとは、新しい手段を用いた暗号化のことで、そこには国際的な権力バランスを変える力がある。読み進んでいくうちに、暗号化の技術が分かるようになるのがこの本のおもしろいところの1つで、フィクションとは言え、これを読めば、クリッパー・チップやプリティ・グッド・プライバシー(PGP)のように、実際に使われている暗号技術をめぐって繰り広げられる政治的な闘争を、より深く理解できるようになる。

   ジェームズ・ボンド顔負けの、グローバルなこの作品の実際の戦場はサイバースペースで、そこで「爆弾」(新規の暗号化アルゴリズム)が炸裂する。細かく見ていけば、確かにプロットに多少の欠点はあるが、その点は、作品の巧妙さとおもしろさによって十二分に補われている。読者を飽きさせない紆余曲折、暗号化、暗号解読、そして国際政治のなかでそれらが担う役割に関する驚くべき知識がたっぷり詰めこまれているのだ。軽食を傍らに用意して、昼夜をとおして一気に読んでしまいたくなる1冊だ。(Amazon.com)

細かいことは気にせず、楽しもう ★★★☆☆
細かいことを気にせずに、いろんなことを敢えてつっこまずに、素直に読めばとても楽しめるSFサスペンス小説だ。

この感想文を書くためにちょっと調べたら、なんと和訳が出ていることがわかった(翻訳苦労しただろうな)。実はこの小説、キーパーソンが日本人という設定で、所々に日本語や日本の文化に関する記述がある。ダン・ブラウン、お前日本人の知り合いなんかいないだろ、日本に来たことなんかないだろ、ってくらいトンチンカンで、登場する日本人の名前「Tankado」に至っては、どんな漢字をあてるんだか考えてしまった。だが、この名前が後でキーワードとして効いてくるので、日本人としてはリアリティに欠ける印象は否めない。

スーパーコンピュータを取り上げた作品だが、近未来を扱うSFでコンピュータを取り上げるのは勇気がいる。スーパーマンの「電子の要塞」を今見ると、古き良き時代のSFみたいに見えてしまう。同じ時代に公開された「スターウォーズ」や「E.T.」がそこまで古く見えないのとは対照的だ。それほどコンピュータの技術の進歩は速い。

これも10年以上前に発表された作品なので、登場するテクノロジーはすでに陳腐化している。だが、それを補って余りあるテンポ感とストーリー展開に、思わずのめりこんでしまう力をこの作品は持っていると思う。日本に関する見当違いの記述にしても、「Japan」という架空の国くらいに捉えておけば、ストーリーを楽しむと言う点では差し障りはない。
お勧めしません。 ★★☆☆☆

 NSAがありとあらゆる通信を傍受して解読することの出来るテロ対策マシーンとして秘密裏に開発したTRANSLTR。その存在に憤りを感じた日本人元スタッフEnsei Tankadoは解読不可能な暗号ソフトDigital Fortressを開発して、これを世界に公開することでTRANSLTRの無力化をはかろうとする。しかしその矢先、Tankadoがセビリヤで突然死してしまうが、果たして彼の死は誰の仕業なのか。

 Dan Brownの小説を読むのは「Deception Point」「Angeles & Demons」についでこれで3冊目です。読みやすい英語でノンストップのスリラーを紡ぐ技量はこのデビュー作「Digital Fortress」から変わらないものだということがわかりました。

 しかし、デビュー作だけにストーリー展開はかなり荒削りな印象を受けます。セビリヤの街を縦横に駆け巡ってEnsei Tankadoの死のなぞを追うDavid Beckerの話は飽きさせませんでしたが、一方NSA内部の陰謀に巻き込まれていくもうひとりの主人公Susan Fletcherの行動は一個の建物の中に限られてあまりスケールの大きさを感じさせないこじんまりとしたものに思われ、高揚感を味わえなかったのです。

 またDan Brownの物語の構成は常に、「最初に提示される、込み入ったもっともらしい陰謀論は、物語後半で必ずくつがえされる」ことになっていることを学習してしまったので、この小説のどんでん返しは私の中では予定されたことであって、驚きを感じませんでした。

 そもそもEnsei Tankadoという名前の日本人が登場するというのは白けてしまいました。
 Dan Brownはわざわざこのデビュー作にまでさかのぼって読むのではなく、今後の作品に注目するほうが賢明だったかもしれません。

テーマは面白い。小説としての展開は・・・ ★★★☆☆
おなじみダン・ブラウンの暗号モノ。
しかし『ダヴィンチ・コード』とは違って、暗号に込められた情報が意味を持つのではなく、
ある暗号の存在が脅かす世界を描いたストーリー。

もしも、絶対に解けない暗号が存在したら・・・?
その禁断の「解」はいわば全世界を掌握する鍵であり、高額で取引されるであろう。
その「解」をばらまけば国際的な完全無法地帯が実現するのだから、強力な脅しとしても使える。
これまであらゆる暗号をいとも簡単に破り、機密情報市場の寡占状態にあった情報機関を攻撃するにはもってこいの武器だろう。
しかし、その脅迫者の当初の計画に反し、事態は思わぬ方向へ・・・。
時間との戦いの中で暗号を解かせる展開はダン・ブラウンの十八番と言ってもよいだろう。

ただ、あ〜!そういうことね!と読者にわかってから、更に長々と説明が続くのが冗長でもったいない。
お陰で「息をもつかせぬ」には程遠く、小説としての面白さは星2つというところ。

ただし情報社会に警鐘を鳴らすかのような着想と、サイバーテロ的な脅威への問題提起が面白かった。
"Quis custodiet ipsos custodes."という投げかけが重く胸に響く。
その趣旨を評価しての星3つです。
優れたエンターテインメント作品 ★★★★★

Dan Brownの作品の中ではあまり有名ではないので、さほど期待せずに読んだが、予想をはるかに上回る面白さで、十分楽しめた。

舞台はアメリカのインターネットの情報を日夜傍受し暗号を解読する国家機関。その機関はどんな暗号でも数分で解読するスーパー暗号解読コンピュータを保有するが、そのスーパーマシンが解読できない暗号が開発され、アメリカの安全保障に重大な危機が発生し、優秀かつ美貌の数学者であり暗号解読者であるSusan Fletcherが休日に呼び出されるところから始まる。

何故か彼女の恋人の大学教授がこの事件に巻き込まれスペインで大活躍するなど、ご都合主義的なところはあるが、スピーディかつ悪役と善玉が二転三転する展開はさすがであり、最後まで一気に読めた。英文も暗号に関わる若干の専門用語はあるものの平易で読みやすく、原書に気楽に挑戦したい人にもお勧めできる。
情報傍受が争点になるほど ★★★★☆
 情報傍受が争点になるほど実際にアメリカでは数々の”行為”が政府乃至は関連機関の手によって行われている。通信会社による通信履歴の提供の有無なんて話は日本では絶対に起こりそうに無い話である。すぐに非難の嵐であろう。
 敵は我が陣中にあり、国内に潜む反政府組織・テロ組織の存在が、そのような問題を喚起しているのであるが、それ故に人々の情報・セキュリティーに対する感心も高いようである。

 そのような堅いトピックを選択しているのではあるが、作者のプロット作成能力の高さにより、読者はぐいぐいと中身に引き込まれていく事であろう。

 唯一、読者が日本人である場合、数々に日本に対する誤解・間違いに不快感を覚えるかもしれないが、それもまたアメリカ人の平均的な認識レベルを示しているにすぎないと分かって読めば、問題のあるような内容ではない思われる(私は思わず噴出しました)。