インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

裸婦の中の裸婦 (河出文庫)

価格: ¥819
カテゴリ: 文庫
ブランド: 河出書房新社
Amazon.co.jpで確認
裸婦におけるエロティシズム入門 ★★★★★
 いかにも澁澤龍彦らしい、美術の入門書であり、エロティシズムの教科書であります。 

 古今東西から筆者のいかにもな価値基準で集められた選りすぐりの12人の裸婦像たち(中には彫刻、写真、人形もありますが)。彼女たちについて交わされる知的会話形式のエッセイです。会話の中でその裸婦たちの由来やそれにまつわるエピソードなどが語られます。

 その内容の濃い話はしゃれた語り口で実にスマートに語られ、嫌味を感じさせません。対話形式なのもユーモラスです。肩ひじ張らずに気楽に読むのが似合う本です。

 そうして、我々はさまざまなエロティシズムを知り、エロティシズムとの幸福なつきあい方を学ぶことができるです。
 
これぞ裸婦 ★★★☆☆
 1989年に文藝春秋から出た単行本の文庫化。1997年の文春文庫版もある。
 タイトルは、「男の中の男」みたいなもの。「これぞ裸婦」といった感じか。12枚の裸婦像(+人形、彫刻)が取り上げられ、評論と蘊蓄が傾けられている。
 もともと雑誌『文藝春秋』に連載されたものなのだが、9回までを連載したところで、澁澤龍彦がガンで入院してしまった。その病床に呼ばれた巖谷が、あとを続けるよう頼まれ、完成させたのが本書。ただし、最後の3枚も、選んだのは澁澤。
 対談形式で裸婦について語られている。どこが面白いのか、注目すべきはどこか、画家にとっての裸婦の意味合いなど、軽妙な会話のなかで紹介されていく。
 ただ、そんなに面白い本とは思わなかった。内容が薄い気がする。
10年毎に! ★★★★★
 この本は、澁澤氏の死後、10年目に文春文庫化され、それから10年後の今年再び河出書房から河出文庫となって出版された因縁の書。更に10年後には、新潮文庫化、その更に10年後には岩波文庫が待っている・・・・・・講談社も手薬煉引いて・・・(という話はまだ聴いてはいない。) この本のオリジナルは、澁澤氏が執筆中に亡くなったため、国士無双が彼の遺志を継いで完成させたものである。 澁澤氏と若い女性あるいは中年のおっさんとの短いが、中身は鋭く、一言も聞き逃せない対話形式で絵画・彫刻・写真・人形と様々な裸体鑑賞(?)が進行する。内容充実・疾風怒涛・阿鼻叫喚・興奮必死・鼻血吐血・回転木馬・熱烈歓迎・酒池肉林等々の心境である。
昔日の澁澤に比べると、、、、、 ★★★☆☆
ヘレニズム時代のヘルマフロディトス像から現代のバルテュスにいたるまで、相変わらずの守備範囲の広さで見事に対象を語るのは病んでもまた大家たる所以かもしれない。
でも、『手帖シリーズ』時代からの読者としてはどうしても語りが表層的に終わってしまっている気がする。昔の澁澤は本当に一言一句に至るまで何か啓蒙される感じがしたものだけど、この作品は(彼の場合は批評でも対象あっての何か、ではなくそれそのものが独立した作品ととらえなければ)対話による口語形式をとったためか、つい電車の中でも読めてしまう軽さ(事実そうした)を感じた。批判すべきことではないのかもしれないけれど、、、、、、、