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言語哲学大全2 意味と様相(上)

価格: ¥2,520
カテゴリ: 単行本
ブランド: 勁草書房
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思いのほかスリリング ★★★★☆
 第1巻につづき,わたしのような哲学音痴のかた向けに紹介させてください。本巻も読んで楽しかったので,不正確きわまりないですが。本書ではこんなことが議論されてます(第1巻を読んでなくても読めます)。

 科学について何か考えを言葉で表現するとき,その言葉で表現された考えが正しいかどうか,何を根拠に判断されるのか。

 意味をとりづらく,正誤を判断しにくい長く入り組んだ文でも,単純な文の組み合わさったものとして,分解してみることができる。単純な文については,経験あるいは科学の実験などから,正しさは一目瞭然にわかるだろう。あとは,単純な文の組み合わせ方が正しいかどうかを見ればよい。という考えはどこまで適切か。

 「すべての人間は男性または女性である」という文は,経験を離れても,正誤を判断できるか。言葉の定義と文法だけから,その文は正しいと言える。つまり,言葉の決めごととして,正しいと言える。という考えはどこまで適切か。まったく経験を離れた言葉の定義や文法などありうるか。
 さらに,日本語でも英語でもその他の言語でも,どんな小さな単純な文(主語-述語)であっても,それだけを全体から切り離して,正誤を論ずることはできるか。「生きている人は死んでいない」なども,命,人,生死,動物などからはじまって,全体のなかで,他の言葉との諸関係においてのみ理解され,しかも,単語と文および単語から文が形成される規則は相互関係にある。だから単語や文や文法の正誤は言語全体からしか判断できない。という考えはどこまで適切か。

 以上のような議論が問題を引き起こした結果,「様相論理」が登場するらしい(下巻)。

 ウィトゲンシュタイン,論理実証主義などの言葉は知っているし,興味あるけどどうも苦手そうだ。現代哲学はどうもねえ。という人にもおすすめです。

勉強になります!! ★★★★☆
一巻目に引き続く力作。基調は非歴史的考察であるが、論理実証主義の歴史などは軽くわかる。アリストテレスの必然性から始まり、数学にどのような位置づけを与えるかという問題が生まれる。そして、ヴィトゲンシュタインや論理実証主義から、クワインにいたるまで、提示された解決策が検討されていく。一巻に引き続き、文章は平坦ではなく味がある。平明だが、安直ではない。もう少し分厚くてもよかったのではないかと思うくらいだが、三巻目とセットなので・・・。