ピアノ学習者用にも最適
★★★★★
実は、ショパンのワルツはどうもつまらなくて、あまり好きになれなかったんですが、学習用としてこのCDを買ってその認識が変わりました。全体的に非常に丁寧に弾かれており、テクニックがあるのはもちろんのこと、音も美しく、表現もとても自然で、ショパンのワルツの持つ魅力がよく伝わってきます。カツァリスは時々ちょっとやり過ぎになってくどくなることがありますが、この演奏ではクセがあまりなく比較的あっさりしています。声部の弾き分けがとても巧いので、私のような学習者の参考用にもピッタリだと思います。
それから、いくつかのレビューで音を付け足しているという書きこみを見かけましたが、その書き込みは間違っていると思います。楽譜と照らし合わせて聴いたところ、カツァリスは楽譜に書かれた音しか弾いていません。やっているのは和音の内声を強調して、それを連続で繋いでいくことで新たな旋律を作り出すということです。この効果があまりにも強烈なためにアレンジしていると錯覚してしまってるのではないかと思います。
個性ある演奏
★★★★☆
全体的に軽快で好印象が持てる演奏。そしてやはりカツァリスの個性ある演奏が聴ける。通常、アレンジする場合はテンポや音の強弱を変えることが多いが、ワルツの第7番は明らかに音が足されている。しかし、下手なアレンジよりも全然いい。結局は人の好みは分かれると思うが、他の演奏家と聴き比べしてみてはいかがでしょう。
実はカツァリスの演奏は正統派だった
★★★★★
ショパンのワルツ集はかなり多く出ていますが、その中でもカツァリスのワルツ集は一聴(?)に値する内容といえます。
まず、ショパンのワルツ作品全19曲をすべて収録しています。作品番号がついていない5曲のワルツも含めて、ショパンのワルツを堪能できる一枚という点でお勧めできます。
カツァリスというと、個性派・技巧派の印象が強いですが、この録音では「ショパンのワルツ」という点にかなり忠実です。でありながら、カツァリス十八番の中声のフレージングも見られますし、あざやかな腕さばきも「華麗なるワルツ」では映えてます。
カツァリスのフレージングを奇をてらったものと見る向きもありますが、ものの本によると、ショパン自身の演奏も中声のフレージングを浮かび上がらせるようなスタイルだったとか。実はカツァリスは正統派だともいえます。
ショパンのワルツを初めて弾くという方にも、ずいぶん弾いた(聴いた)という方にも、ショパンの和声がわかる・再発見できる一枚だと思います。
最初には聞かないほうがいいと思う
★★★★☆
彼のアレンジは独特でかなり個性的な感じもする。しかし、一度聴いてみると彼の持つ世界観に魅了されてしまうのではないだろうか。
そんな、彼の世界観を感じてみたいなら、まず他の演奏家のワルツを聴いてみるべきだと思う。最初にこのCDを聞いてしまうと他の演奏家のワルツが常軌を逸したように感じてしまう。そんな訳で、他の演奏家のワルツを聴いてからこのCDを買ってみてください。お勧めの演奏家はアラウです。
アレンジ良好
★★★★★
なかなか面白い事してくれる。
ショパン自体即興演奏を得意としていたのだから
すこしくらい変えても良いとする立場だろう。
センスも良い。
サスガカツァリス。