Amplified Heart
価格: ¥1,038
Amplified Heart marked a number of changes in Everything but the Girl's career, the most obvious of which was their sudden popularity when a Todd Terry remix of "Missing" became a dance-floor hit. But before the album was even recorded, Ben Watt--who with Tracy Thorn is EBTG--was hospitalized for a life-threatening intestinal disorder (see his book, Patient: The True Story of a Rare Illness, for a full account). His recovery invigorates Amplified Heart, making the love songs that much more passionate, the relationship songs that much more tender, and "25th December"--the one song in which Watt sings lead--that much more heartbreaking. Thorn's captivating vocals are the focus on the rest of the album, and she's as smooth as ever; combined with the focus that she and Watt share here, it makes for EBTG's best album. --Randy Silver
恋をしている全ての人へ
★★★★★
失恋の詩.傷に塩を塗るような痛みをもたらすかもしれないし,幸せの絶頂にいる人々には,対岸の火事として,あるいは教訓として聴けるでしょう.ゴロつき風のBen Wattと,そんな男とくされ縁のように離れられないTracy Thornという趣きで写るジャケットが,タイトルにあまりにも合いすぎて感動する.あるいは,テレビドラマなどで描かれるベタな恋愛のシーンと合わなすぎて感動する.言うまでもなく,いま世界中で繰り広げられている恋愛のほとんどは,テレビドラマのイケメンと美人の丁々発止なんかではない.でも,どんな恋愛でも,お互いが「たかまった」ときに湧き起こるのは,まるでドラマのようなクサい,端からみるとほとんどビョーキな,それでいてピュアな思いだ.本作の曲は,そんなことをあらためて認識させてくれる.
くだらないクリスマスにうかれるより,"25th December"を聴いてほしい.これみよがしに歌唱力をひけらかして愛を歌う歌姫よりも,このTracy Thornの声を聴いてほしい.今恋をしている人には,本作を一緒に聴けるような間柄になれよ,と言ってやりたい.今振り返れば,本作はまさにEBTGのピークと言えるでしょう.彼らは,80年代にSadeやSwing Out Sisterと同時期に世に出てきたわけだが,本作のような,虚栄を張らない生身の男と女を表現できるのはEBTGだけじゃないだろうか.
嵐の前の静けさ
★★★★☆
ターニング・ポイントを迎えた彼らの胸中が推し量られる、微妙な通算7枚目。次作を思えばいかにも「嵐の前の静けさ」って感じだが、ベン・ワットの原因不明の奇病という災難を乗り越え、とにかく彼らがシーンに戻ってきたという事実を率直に悦ぶべき。「Missing」の大ヒットが記憶に新しいところだが、「Rollercoaster」、「25th December」(リチャード・トンプソン(g)参加)のようなどこか懐かしい匂いのするナンバーの数々が、いかにも彼らならではと思わせる。トレーシー・ソーンはこれと前後して、マッシヴ・アタックの2ndアルバムにゲスト参加している。
オルタナポップ、ソフィステケイテッドポップ
★★★★★
独自の世界とスタンスで活動を続けるデュオチーム。今回は『失恋』すかね。淡々とうたってはいるが、その透明感たるや深い。しみる。
時代との距離感を絶妙に取りながらこのアルバムではリチャードトンプソンをゲストに迎えて=フォークポップ調なサウンドメイキング=で構成。失恋した時に聴くべきアルバムナンバーワン。
表現すべき人物が表現すべき歌を歌っている典型的なアルバム。飾らない詩人たちだ。10点中10点。 彼等のピークアルバム。