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The Frontiers of Management (The Drucker Library)

価格: ¥2,458
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: Harvard Business School Pr
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現状認識が不十分で実践を求められても、たじろぐな。今日を理解せよ。 ★★★★★
 全38論文を序章+I経済+II人+IIIマネジメントの3部作+終章に編集して、卓見をまとめる。1980年代半ばの背景。中心課題は、明日を決定する意思決定はいつ作られるのかを共通項とする。わが国に関する箇所も多い。全432頁の大著である。理解を訴える気持ちが読める。
競って難解な書き方に精力を使うわが国の研究者に、紙とインクの正しい使い方を学んでもらいたい一冊。いまのところ、古本でしか手に入らないのは残念である。

 読む人の研究分野や興味にも依ろうが印象的なのは、まず、シュムペーターがケインズの問題意識そのものが重要な意味を持たないという、均衡点、実物経済とシンボル経済に触れた第12章「時代の予言者」。シュムペーター『経済発展の理論』は、経済学の中心的問題は均衡ではなく構造変化であるという主張。資源の新しい利用への移行にその本質があることを講義する。

 次は、戦後日本の勃興に大きな力を注いだデミング、ジュラン、ドラッカーの三人の「外国人」が登場する第28章「教養学科としてのマネジメント」。得意の「マネジメントとマーケティング論」を1950年代の日本の品質管理とともに圧縮して述べる。人間はコストでなく資源である。ゆえに、マネジメントは自身のみならず組織の目標と成果に対して、果たすべき職務と機能を管理すべきである。
 組織の目標は顧客の創造であり、市場があってはじめて存在しうる。すなわち、企業の目的は利潤ではなく業績である。利潤は、存続の条件であるが、業績の結果に過ぎない。利潤は業績ではない。顧客の創造と満足を果たす業績の結果である。共同の業績として何ものかを生み出させるのが組織であり、その目的であり、その存在価値である。
 独立した体系としてのマネジメントは、リベラル・アーツ(教養学科)と訳せるだろう、と。

目次、部章。索引なし。参考文献なし。ひもあり。上田さんと佐々木さんの共訳。
小論の集成 ★★★★☆
この本は1985年の出版で、82~84年頃のドラッカーの色々な論文を一冊にまとめたものです。大きく章をECONOMICS, PEOPLE, MANAGEMENT, THE ORGANIZATIONと分けられていることからも判る通り、マネジメントオンリーの本ではありません。私は最初に読んだ「はじめて読むドラッカー」三部作の次にこれを読んだのですが、逆にマネジメントオンリーの本ではなかったことから、「はじめて読む」の際に漠然と理解した、イノベーションから生じる社会の構造的変遷、さらに演繹される会社・マネジメントのあり方、というドラッカーの考え方をより理解することができたと感じました。
個々の論文で打ち出されている整理は、そのへんの評論家でも真似することができるでしょうが、確実に整理を積み重ねてきた実績を知ることで、ドラッカーはやっぱり本物なんだと理解できます。(ハズレもあるよと自分でも書いていますが...)