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それから (ホーム社 MANGA BUNGOシリーズ)

価格: ¥550
カテゴリ: 文庫
ブランド: ホーム社
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漫画になって、話の筋のだけが強調されると、漱石ではなくなる ★★★☆☆
漱石という人は道ならぬ恋に悩むのが大変好きな方のようだ,
こうして漫画になって、スト−リーの骨組みだけが強調される
と,よりそれが感じられるようになる。

なんだか知らないが,明治の高等遊民が,友達の奥さんが好きになって、
二人の行く末は,「それから」やってくる時代のように分からない。
ということだけわかっても何にも鳴らない気がする。
話の筋のだけが強調されると、漱石ではなくなるのである。
代助と同い年 ★★★★☆
友達感覚で横恋慕した代助を、あえて許さなかった平岡を私は評価します(偉そう)


代助が2人の式で流した涙は偽善ではなく、自己犠牲です。

ちょっと詰めが甘かったですね…

彼は自分の恋を自覚していた。

平岡に奉仕することで社会に貢献していると錯覚したのかしら?


漱石の才能を感じます、名作は形を変えても胸に訴えるものがあります…
偶然にも敬愛する先生も今,夏目漱石を読まれている。。。 ★★★★★
偶然にも,敬愛する先生も,
最近はベッドに入り,夏目漱石を読みながら,
眠りにつかれるそうだ。
先生は,森鴎外を読まれているのだろうと
思っていたので,最近これを知り驚き,
嬉しくなった。

それにしても代助の思索,思考,行動には何故か
引き込まれるものがある。
漱石の「高等遊民」に憧れて! ★★★★★
小説『それから』の主人公・長井代助の生き方と環境に、多くの人が憧れたのではないでしょうか。
代助の父親が経済的に豊かなため、彼は積極的に働くこともなく、読書生活を日課とする青年知識人、それが高等遊民の誕生である。

イギリスに留学した漱石のことを、「20世紀を持ち帰った漱石」という言葉がある。
1914年(大正三年)の学習院での講演「私の個人主義」で、それを感じることができます。

漱石の三部作『三四郎』『それから』『門』は、20代、30代、40代になって、私たちの心を揺り動かし共感します。
その中で、『それから』の世界に夢中だった30代は、高等遊民の世界の大切さを感じさせてくれました。

明治期の評論家・内田魯庵(1868〜1929)の「文明国には必ず智識ある高等遊民あり」の言葉が印象的でした。

夏目漱石(1867〜1916)の小説『それから』の魅力は、心の内面の深い感情と思考、そして葛藤の心理描写の匠さである。
ニヒリズムと恋 ★★★★★
原作は未読です・・・最高学府を出た二人の青年を中心に物語は進んでいきます。
一人はブルジョアで30になっても働かず、またその知識を社会に還元するでもない長井代助
何に対しても無気力なように見え、毎日、家庭の財産を使って知識欲を満たして、世間とのかかわりを
少なくして過ごす。漱石流にいうと「高等遊民」というべき男。

もう一人は平岡益次郎、代助とは学生時代からの友人で共通の友人の三千代と結婚して
代助とは対照的に仕事に邁進する生活を営む。

中心人物の二人は現代にも通じる病に冒されてるように見える。
世の中を斜めに見て経済社会を完全否定している代助は重度のニヒリズムに陥ってるように見え
益次郎は、自分のアイデンティティを仕事にしか見いだせず、時代に飲み込まれている印象がある。

結果的に、ま逆のベクトルを持ってしまっている二人だが、どちらにでも共感できる部分があり
現在の資本主義社会、格差社会では誰もが持つ病癖ではなかろうか・・・・