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中東イスラーム民族史―競合するアラブ、イラン、トルコ (中公新書)

価格: ¥924
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:宮田律/著 出版社名:中央公論新社 シリーズ名:中公新書 1858 発行年月:2006年08月 関連キーワード:チユウトウ イスラ-ム ミンゾクシ キヨウゴウ スル アラブ イラン トルコ チユウコウ シンシヨ 1858 ちゆうとう いすら-む みんぞくし きようごう する あらぶ いらん とるこ ちゆうこう しんしよ 1858、 チユウオウ コウロンシヤ チユウオウコウロンシヤ 4622 ちゆうおう こうろんしや ちゆうおうこうろんしや 4622、 チユウオウ コウロンシヤ チユウオウコウロンシヤ 4622 ちゆうおう こうろんしや ちゆうおうこうろんしや 4622 アラブ・イスラームの正統な後継を自任し、イラク戦争後の新秩序を模索するイラク、サーサーン朝以来の繊細華麗な文化を誇り、核開発を巡って西欧諸国との対立を深めるイラン、多様性を内包し、EU加盟を目指してヨーロッパとアジアの境界を問うトルコ-。イスラームを共
イラン近代史の描写が秀逸 ★★★☆☆
イスラームの誕生から現代までを扱った通史である本書は、アラブ、イラン、トルコの視点から、それぞれの時代を切り取っている。民族史というよりは政治史という言葉がふさわしいだろうか。

文体は平易で読みやすく、1400年に渡る歴史をコンパクトにまとめてあり、初学者であっても取り組みやすいだろう。ただ、専門とする者にとっては、分析の枠組みが不明瞭で、主題との関連性が見えない記述が気になるかもしれない。

筆者は、同時代を三者の視点から扱うのではなく、時代ごとに主役となる民族を置き、その視点から記述が展開されている。例えば、第一章はイスラーム誕生期におけるアラブ民族の視点から、第四章は前近代から近代にかけてのトルコ民族(オスマン帝国)の視点から歴史が描かれている。そのため、どの民族にも、歴史上の描写がない空白の期間ができてしまっている。

内容上は、第三章のイラン近代史が最も充実しており、カーザール朝からパフラヴィー朝にかけてイラン国内政治がどのように推移していったのか、シャーの思惑と周辺地域の関係、国際政治のダイナミズムと関連させて語られている。逆に第一章・第二章のアラブとイランの中世史は特に目新しい話もなく、歴史的事件や文明の特徴が羅列しているだけに見え、やや冗長に感じられた。第六章以降の現代史に関しては、新書という本の形態上避けがたいことであるが、駆け足のように時代が進んでいき、内容が薄くなってしまっている。

個人的には、普段あまり意識することのないトルコ・イラン関係についての分析に触れることができて良かった。トルコがイスラエル・アメリカと軍事協力関係を結びながらも、イランと友好関係を保っているという事実は注目に値する。2010年7月現在トルコとイスラエルの関係はこれまでにないほど悪化しているが、それが地域国際政治にどのような影響を与えるかを考えるにあたって、筆者の歴史分析は参考になる。
正しい中東理解のために ★★★★★
 ただでさえ日本人にはなじみのうすい中東地域。なかなか勉強しようとおもってもなかなか体系的に勉強する機会はないが、本書はそのための確かな助けとなってくれる。
 正直なところ、「アラブ」「イラン」「トルコ」民族の違いについて問われて、即答できる日本人はまれではないだろうか。本書は中東地域を構成する主役であるこの三民族に焦点をあて、その歴史をたどることで、宗教や民族などの、中東地域を支配する原理を明らかにする。
 やや無味乾燥ともおもわれる羅列的な記述もあるが、基本的に、理路整然とした文体で、要点や要旨は明確である。本書によって正しい中東理解が得られるであろう。
 図表や宮田氏が直接撮影したという写真も多い。
読みやすく、勉強にはなるが。。。。。 ★★★☆☆
現在の中東での衝突・対立が、いかにして生まれてきたのか?本書は歴史的背景や地理的な背景など、歴史物語風な語りで説明してくれる。そして、それが現在どのような形で残っているかを教えてくれる。世界史の教科書よりも印象に残るし、分かり易い。またイスラムだけの話になっていない点もいい。「ヨーロッパーイスラムーアジアという大きな枠の中で、イスラムがどう動き、他の文化圏とどう交わっているのか」、という広い視点で上手にまとめられていると思う。

ゆっくりと、落ち着いたトーンで終始語られている。一見読み易い。しかし、論理的に整合していない文章、論理が飛躍している文章が散見する。例えば、前半部分の話が、突然、後半では無関係な別の話にすり替わっていたりする。必要な説明や言及すべき前提条件が省かれてしまっているのが原因。論理的に破綻している文章にイライラさせられる(僕個人はとしては)。文体にこだわるのもよいけど、その前にキッチリと論理の通った文章を書いて欲しい。そこが非常に残念。
民族史? ★★★☆☆
作者は、近代以降のイスラーム世界の専門家かと思われました。そこの文章には迫るものがあって、面白く読めます。しかし、近代以前に関しては退屈な著述が続きました。酷に言えば、歴史上の事件を箇条書きにしただけのような文体で、なにやら新聞の見出しを読まされ続けているような気分になります。アラブ・イラン・トルコの三国が歴史上異なる背景を持つことは、なるほど分かりました。しかし、作者の歴史を取捨し文章化する狙いの絞り方が、どうにも甘く、文体に流れがないんです。作者が撮ったという写真にも同じ弊があります。近代以降はそんな出来ではないだけに残念です。通史としては、及第以下でした。

網羅的で大変勉強になる ★★★★☆
中東情勢が不安定でガソリンが急騰している。
これまでもずっと戦火が絶えない地域で、新聞にも毎日のように記事が載るが、
いまひとつ、アラブ世界の全体像が理解できていなかったので、
ちょっと勉強してみようと思い、手に取った。

中東は、トルコ、アラブ、イランの三民族からなり、
たがいに言葉も人種も文化も異なるが、
これらの民族は同じ「イスラム世界」として認識されている。
それは、6世紀のイスラム教の普及にともなって、
同じアラビア文字を使うようになったからである。

このあたり、中国と韓国、日本の関係と似ていなくもない。
なかなか興味深い。

三民族の間では、1000年以上に渡り争いが絶えないが、
本書では、三民族それぞれの歴史を概観しつつ、
ごく最近の情勢にいたるまで網羅的に中東を俯瞰している。

筆者の宮田律氏は、文献研究だけではなく、
現地に足をはこんで、歴史と現代を地続きで捉えようとしている。
その視点が大変面白い。
世界史にまったく素人の筆者にとって、ずいぶん勉強になった。