色の鮮やかなウエイト版を愛用していました。復刻版が出版されたということで絵柄がどのくらい異なるのか気になり、購入しました。復刻版は、色彩がシックで味わい深いものになっています。手持ちの鮮やかなものと一枚一枚比べてみたところ、線描なども微妙に違い、人物の表情もよくわかるようになっています。印刷技術は絵札全体がベタ塗りではなく、微細なドットや斜線で表現されており、原画の絵画性を再現した雰囲気があって魅力的なタロットになっていると思いました。ただ一つ難点をいえば、カードの背に上下があることです。大アルカナの死神が掲げている旗の白いバラのマークがデザインされているため、リバースを用いた占いだとカードを開く前に「正」「逆」がわかってしまいます。
PAMELA COLMAN SMITHの画集、ポストカードはどれも素敵です。タロットを入れる袋も付いていて、セットとして満足の一品です。

ライダー版と言えばパメラコールマンスミス！私はカードには画家（考案者）のパワーを強く感じます。（大げさですが）ライダー版にはアレンジが沢山ありますが、やはり、ライダー自身が絵の作成を彼女に依頼し、細かく象徴を丁寧に描いたものにはかないません。アレンジ版は、色や服の柄（省略されてあったり）、王冠の形等細かいものが違っていたりして、作成者の意図から離れている気がしてなりません。ライダー版の象徴には無駄がないのです。このようなかたちで復刻され、当時の色合いも再現され、嬉しい限りです。
但し、このカードは厚めにできているのでシャッフルがやりにくいようです。滑りは悪くないのですが、どちらかというと占い用というより観賞用に向いているようです。

　パメラ・コールマンは、ライダー版タロットの絵を描いた女流画家。彼女の100周年を記念したセット。
　箱を真ん中から左右に開くと、左右に収納されている仕様になっています。扉があり、リボンの端が出ていて、それを引いて開けます。右側にはタロットが入っていて、当時の色合いで復刻したカードで、ポーチ付きです。
　左の扉を開くと、ウェイトが書いた「THE PICTORIAL KEY TO THE TAROT」、「THE ARTWORK & TIMES OF Pamela Coleman Smith」の2冊の本、スプレッド解説シート1枚、ポストカード6枚、大判の写真カード4枚が付いています。
　箱の仕様といい、セットの内容といい、これでこの価格はファンにとって嬉しい限り。
　特に、彼女について解説された「THE ARTWORK & TIMES OF Pamela Coleman Smith」は、彼女のイラストなどタロット以外の絵が見られ、彼女について詳しく知ることができる。