インタビュアーのレベルが高いため、興味深い話が次々と出てきます。
喜劇であり悲劇でもある「重罪と軽罪」がアレンの最高峰だと私は思うのですが、本書を年に一回位読むと思わずビデオ(今はDVD)で通して見返してしまいます。
スラップスティックが徐々にドラマ色が濃くなり、近年はまたコメディに回帰、更には次作「マッチポイント」でシリアスなスリラーと、緩やかに作風が変化していますが、本書を読めばその引き出しの多さから、とても一貫した流れがあることが感じられると思います。
滅多にインタビューを受けないだけに、この分量、内容ならこの本を凌ぐ物はこの先出ないような気がします。