彼は、君の知らない女と眠る。
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魚は、母親を待っていた。宙に浮く島の上で。
巨大な樹にさらわれて高いところまで行ってしまった母を。
一方、地上ではある鉄道で脱線した電車の車両が
ある邸宅に衝突したというニュースが話題になっていた。
その邸宅が日本で三人目のノーベル賞作家のものであり、
しかも作家の死体がいまだ見つからないことが、メディアを賑わせた。
消えた作家はどこへいったのか?
謎が重なり、不思議が増え、少しだけ何かが見える。
西浦啄真が満を持してお届けする珠玉の一篇。
※ミステリーではありません。「伏線回収に鳥肌」とか期待しないこと。