シリーズの巻を重ねるごとに、マンネリするどころかいよいよ快調。バンパイヤ物ではアン・ライスが有名ですが、ハミルトンは彼女を超えたと思います。(個人的には)
ところで、物語は更にスケール・アップしてきました。バンパイヤ界の元締めのバンパイヤ評議会がジャン・クロードに反逆の疑いを持ち、代表団がセントルイスを訪問します。また、ジャン・クロードの昔の親友で、今はある出来事のためジャン・クロードに恨みをもつバンパイヤも登場、一層、物語は盛り上がりをみせます。
アニタは獣人(ウォー・ウルフ、ウォー・レパード)のグループの保護者になってしまったうえ、リチャード、ジャン・クロードとの超自然の三位一体の絆を結ぶことにより、ネクロマンサーとしての力が強まり、自分でも言っていますが、だんだん彼女自身が人間よりモンスターに近づいてきたようです。
万人向けではないかも知れませんが、こういったアーバン・ファンタジーやバンパイヤ物のファンには絶対お勧めの傑作です。
このシリーズは巻ごとに個別の事件を扱いながら大きなストーリーの中で話が展開していくので、一巻(guilty pleasures) から順に読み進めていく必要があると思います。