本書の感想について。結論から言うと初めの3章はフレームワークや情報ルート、情報処理の役割分担等が記載されなかなか興味深かったものの、4章以降は第二次世界大戦中の2年間に記述が集中しすぎてやや冗長的な印象を受けました。新書の場合論文と違って「浅く広く」にすべきかと思いました。
私はむしろ世界大戦後のコミュニズムとの戦いにおけるMI6の活躍(暗躍?)に関心があったので是非今後はそのようなテーマの本を書いて欲しいと思いました。共産主義との戦い、石油の利権確保、中近東の勢力図(政権転覆)、という切り口でMI6は歴史の教科書にはまず記載されていないような重要な役割を果たしているはずです。続編を期待します。