『Custom Knits』に続いてこちらも購入しました。こちらは、もう少しデザインが凝っていて洗練されています。『Custom Knits』同様、襟から下へと編み進める手法が用いられています。この作者、本業は科学者とのことですが、技術へのこだわりには素晴らしいものがあります。

ウェストダーツ、バストダーツを駆使して、より体へのフィット感を追求したセーターが紹介されています。ちょっと極端に言いますと、サーフィンのウェットスーツでさえも、この作者なら編めるんじゃないか・・・というような雰囲気です。作者のホームページでその作風が観られます。（http://www.glampyreknits.com/）この本は、『Custom Knits』に比べますと、１点、１点が作者のマスターピース作品という感じでより個性的です。『Custom Knits』のように、よりシンプルなデザインのセーターから襟や袖の形を変えてみたりなど読者が自分でアレンジを加えたり、あるいは一から製図して自作のセーターを創作してみよう！というような指導的ガイダンスはありません。それでも、冒頭に、身体に合うように多少の補正を加える方法は簡単に紹介されています。　

２冊とも前のレビューの方のご意見を参考に購入したのですが、正解でした。ありがとうございます。

編み物は好きだがとじはぎが大嫌いで、もっぱら輪編み専門、しかも初心者の私にとっては最適の本。
この1冊を買えば、トップダウンのラグランセーターを編むにあたって、
普通襟、ボートネック、Ｖネック、Ｕネック、ワイドネック、
チャイナカラーの作り方から、ウエストシェイプ、ヒップシェイプや
ダーツの入れ方まで全部分かる。

惜しむらくは、@バルキーな糸が多い（10cm＝8目や12目というものもたくさん）、
A似たような作品が見られる（puff sleeved cardiganとElizabeth Bennet Cabled Cardiganはほとんど構造が同じ）、
B他サイトで無料で手に入る同じ著者の作品と同じ／似ているものも多い、の3つ。

私のような初心者で、ラグランセーターについて一から学びたいという人には良いが、
編み物、トップダウンのラグランセーターについて一通り知っている上級者なら、
写真を見ただけで編めてしまう＝わざわざ買う必要はない、
ということになるのかもしれない。