日本的想像力と 「新しい人間性」のゆくえ (PLANETS SELECTION for Kindle 3)
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情報技術の進歩は、西洋近代が規定した〈人間〉観そのものを更新しつつある。
古来よりの日本の文化特性とも深いレベルで共鳴するその構造は、
21世紀カルチャーの新たな標準を築くのではないか。
そんな予感の本質を洗い出すべく、
テクノロジーを取り入れた最先端のインタラクティブで唯一無二の
クリエイティヴを生みだし続ける「チームラボ」を率いる猪子寿之、
著書『ゲーミフィケーション』でゲーム化する社会の現状に鋭く迫った井上明人、
そして濱野智史と宇野常寛の4名が、縦横無尽の思索を繰り広げる―!
【目次】
・消費社会論と情報技術
・再発見された人間性としての「中動態」
・日本的想像力とインターネット
・日本の空間認識はボトムアップ構造
・ゲーミフィケーションと日本の「文脈」
・チームラボは日本の依代的≒キャラクター文化に挑戦すべし!?
・註釈
【編集長・宇野の推薦コメント】
基調座談会2の読みどころは、後半の猪子×宇野の日本的想像力の本質をめぐるやりとりでしょう。
日本画的空間把握とキャラクター=依り代的な主体、そして性的想像力の関係について――
猪子さんに「マジ」に自作を語ってもらう、という裏コンセプトがまんまと成功した座談会です(猪子さん、ゴメン!)。
【著者プロフィール】
猪子寿之〈いのこ・としゆき〉
1977年生。チームラボ代表。チームラボはエンジニア、デザイナー、
建築家、CGアニメーター、数学者など様々なスペシャリストから構成される
ウルトラテクノロジスト集団。
テクノロジー・アート・デザインの境界線を曖昧にしながら、
WEBからインスタレーション、ビデオアート、ロボットなど、
メディアを超えて活動中。
井上明人〈いのうえ・あきと〉
1980年生。国際大学GLOCOM客員研究員。
ゲーム研究者および、ゲーミフィケーションの推進者。
2011年より節電ゲーム「#denkimeter」プロジェクトを提唱し話題となる。
2010年日本デジタルゲーム学会第1回学会賞(若手奨励賞)受賞。
2012年CEDEC AWARDSゲームデザイン部門優秀賞受賞。
著書に『ゲーミフィケーション』(2012年、NHK出版)。
宇野常寛〈うの・つねひろ〉
1978年生。評論家、本誌編集長。
著書に『ゼロ年代の想像力』(早川文庫JA)、『リトル・ピープルの時代』(幻冬舎)。
濱野智史との共著に『希望論』(NHK出版)、石破茂との共著に『こんな日本をつくりたい』(太田出版)。
企画・編集参加に「思想地図 vol.4」(NHK出版)、「朝日ジャーナル 日本破壊計画」(朝日新聞出版)など。
濱野智史〈はまの・さとし〉
1980年生。批評家。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。
専門は情報社会論・メディア論。
著書に『アーキテクチャの生態系』(NTT出版)、共著に『希望論』(NHK出版)など。
2012年12月にはAKB48論の新著『前田敦子はキリストを超えた―〈宗教〉としてのAKB48』(ちくま新書)を刊行。
※この本は、2012年12月25日発行の雑誌『PLANETS vol.8』
に収録されたコンテンツを、記事ごとに分割して電子書籍化したものです。
『PLANETS vol.8』の購入方法はこちら http://wakusei2nd.com/P8