社会人のテキストです
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仕事の上で英語での会議や説明が頻繁に発生し、今までの英語力を何とか総合的に増強したいという思いから研究社のいちばん大きな辞書を片手に、二回すみずみまで精読しました。今まで受けた英語教育から得たものを大きく超える収穫があり、更にもっと多くのマテリアルから吸収しなければという気にさせてくれる本です。著者が訴えたい、英文を読む上でのコツのエッセンスが一流の作者の著作から厳選された文章の例示で紹介されていますが、本当に心に滲みるいい文章が多いです("Acquire the the habit of reading and your will construct for youself a refuge from almost all the miseriers life might bring uon you." Maugham とかチャップリンの自伝の一説とか) 。社会人がじっくり読むテキストとして最良のコンピレーションになっています。日本人が英語で外国人と対等にコミニュケーションできるようになる王道は何よりまず英語でネイティブと同じレベルの文章を多読し吸収することだと痛感しました。これから何回でも真剣に読み通したい本です。
英語参考書のひとつの到達点
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<本書の魅力(楽しみ方)>
・本書に引用されている文章の多くにはその出典が明記されている。それらをひとつずつ眺めていくだけでも楽しい。昭和の時代に英語の参考書を書かれていた方たちがどのような本を読んでいたかをかいま見ることができる。
・もちろん引用されている英文自体を読むことの楽しさもある。最終章「叙述の展開」には比較的長めの英文が採られており、例えばシェイクスピア研究の大家であるDover Wilsonの文章(248−9頁)は読む者に感動を与えてくれる。そこには批評の何たるかが示されている。第一文を引用しておく。
The enormous mountain of scholarship and commentary which has accumulated round the name of Shakespeare during the last 250 years gives people the notion that he is too difficult, too profound, for the average mortal to understand.
・本書の第3章「叙述の形式と修辞」には、英文を読んで楽しむコツが数多く挙げられている。なかでも「4.修辞技法のあれこれ」は圧巻である。ここには高度な技術と感性を要する書き換え文が分析されている。いくつか引いてみる。
(a) She flung up her chin defiantly. → She flung up her chin --- she was defiant.
(b) She flung her defiant chin.
(a) A doctor must live surrounded by sickness and misery and death.
(b) A doctor's life is walled in by sickness and misery and death.
などである。
英文解釈参考書の最高峰
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最近気が付いたことがある。大学受験生用に書かれた英文読解参考書は多い。「この参考書を読めば、どんな英文も読めるようになりますよ。」的なことが、はしがきに書かれている。ちょっとまってほしい。そこに取り上げられている英文が、どれも底が浅い。味わいのある英文など皆無である。大学受験生程度の人生経験しかない人間に、味わいのある英文を読むことを求める方が、土台無理なことは十分わかっている。大学受験もそのようなことを試してはいないのだから、現在のような受験参考書で十分なのだろう。
本書は受験参考書ではない。受験生でなくとも本当に英文が読めるようになりたいと心から願う人はいる。本書はそのような人に向けた参考書であり、間違いなく日本の英文読解参考書の頂点に立つ本だと思います。英語の講師を志した人は、自分の限界を知る意味で、いつかはこの本に挑戦してほしい。そして制覇してほしいと願っています。それが日本の英語講師のレベルを引き上げることになると思うから。
このような参考書がもっと増えてほしいと願っている。
英語を楽しんで学ぶ時間のある人に。
★★★★☆
剣の道に長年精進してきた人が、その剣の極意のエッセンスを書き留めたような
本です。レベルの低い本のわけがありません。確かにいい本です。
しかし高校生にはどうでしょうか。高校2年生ぐらいで、それまで英文を
さんざん読んできたような人には向いているかも知れませんが、単語集の
暗記をやっている人は、読んでも消化不良になるだけではないかと思われます。
英語の受験はとうに終わって英文を楽しみたい方に一番合っている本でしょう。
もっとも、絶版になる恐れもありますので、高校生のうちに買っておいて、
受験が終わってからゆっくりやるというのもいいアイディアだと思われます。
英語を学ぶ
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この本は塾の先生から紹介されて買ってみました。
前々からインターネットのレビューを見ていて、なかなか良さそうだと思っていました。しかし、「味読といった高校生には高度過ぎる内容」、といった感想もあり、買うかどうか迷っていました。塾の先生が言うには「英字新聞一日分と英辞書を持って一年間無人島で過ごせば、英語はできる」とおっしゃいました(無人島はどうかと思いますが)また「和文英訳の修業と英文解釈考があれば英語はできる」と。要は「質の高い英語を大量に味わえば、英語はできるのだ」ということだと思います。
その言葉を信じ、買って見ましたが、開いてみて、まず英語と日本語がぎっしりと詰まっていることに驚きました。
僕は理系ですが、英語は得意であり、またさらなる高みを目指していたので、なんとか食いついていけて、書き取り、暗唱を繰り返し、腑に落ちない箇所は先生に質問すること半年、ようやく半分を過ぎたところですが、多少クセのある問題もおもしろいぐらいに読めるようになりました。
僕自身、この本は高校生必読の書だと思います。ただ英語を学べるだけでなく、「知識」も身につくからです。この本を勉強すれば必ず財産になると思うのでこの本はオススメです。
英語学習堂
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【超上級者用】間違いなく日本の英文読解参考書の頂点に立つ本だと思います。英語の講師を志した人は、自分の限界を知る意味で、いつかはこの本に挑戦してほしい。そして制覇してほしいと願っています。それが日本の英語講師のレベルを引き上げることになると思うから。
BLUE MOON
★★☆☆☆
多分、日本で発売されてる英文解釈系の本で最難関!!興味があるひとはどうぞ。一般人は無視!!
自由堂書店英語部
★★★★☆
様々な文学作品から採った英文を読むことで解釈について勉強できます。書店で一度は見かけたことがある人が多いのではないでしょうか。見るからに重厚な作りの参考書です。最初の文章はバートランドラッセルのもの。語句の説明はOEDからとってあります。これだけでどのようなレベルか分かるでしょう。一応文法事項に沿って英文が並んでいるようです。◆ある程度英語を学習した経験のある人が使うのに相応しい本です。五文型,三種類の句・節で英文を分析することができるレベルに到達していない人には読むのは無理かも知れません。でも通常の英文解釈の問題集では飽き足りない人にはきっと嬉しい本ではないでしょうか。英会話全盛の風潮に疑問を持っている方。文学としての英文を読みたい方,に手にとって欲しい本です。◆僕は英語塾を主催していますが,この本をテキストとして使うことが出来るようなクラスを作れたらきっと幸せでしょうね。この本を読まれた方は是非感想を教えてください。
語楽堂2
★★★★★
英文解釈の頂点に位置するものです。研究書とは紙一重です。単なる英文解釈と思ったら大間違いです。評論をはじめありとあらゆる原典を勉強することになります。とにかくとっても難しくて手ごたえもありすぎますが、今のこのような時代だからこそぜひこのスーパークラスの英文解釈の本を手にしてみるのも意義深いことでしょう。ただ並みの覚悟では勉強できません。(もちろん私も十分勉強できた、と胸を張ってはいえません)おまけにハードカバーで堅牢。ちょっとくらい高くてもこの本なら、と許せるくらいの体裁と内容。金子書房なので絶版、ということにはしないと思いますが、ほしい方は早めに入手したほうがよいでほう。それだけ早く勉強ができますから。英文解釈のスパルタ版と思ってくだされば間違いなし。おすすめします。