古い例文だからこそ価値がある!
★★★★★
ネイティブと対等に付き合うためには、「活きた英語」だけでなく、この本に書かれているような、古い例文に親しむことが必要です。我々日本人が、夏目漱石を理解できるネイティブに一目を置くのと同様、古い英語も理解している日本人に対して、ネイティブは一目を置きます。 英語を深く味わうために、本書をしっかりとこなすべきでしょう。
苦行こそが喜び
★★★★★
とてもじゃないが,気楽につきあえる本ではない.ましてや,大学受験生にこの本を薦めるのは,おせっかいを通り越して,冗談に聞こえてしまう.最初の500の例文の暗記だけで,相当な頭脳的負担を強いられるのはまちがいない.さらにそのあとの実戦問題を一題一題鉛筆を動かして書いていくと,膨大な時間と体力・気力を消費する.まさに苦行であると言える.
しかし,なにかしら習得するのに価値のあるもので,楽に身につくものなどあるのだろうか?がむしゃらな努力でしか身につかないものこそ,価値のあるものではないのか?その意味で,苦行こそが喜びなのだ.事実,この本ととっくみあっていた時間は楽しい時間だった.それはもちろん,佐々木先生の解説のおもしろさも含めてのはなしである.真剣に学ぼうとしている生徒にたいして,先生の語り口は実に優しい.だから,苦行というのは,いささか先生に失礼か?しかも,おかげで英語を書くことに,多少なりとも自信がもてるようになった.化学の論文を英訳したりするときや,米国の方に手紙を書いたりするときに全く困らなくなった.
最近では,もっと効率的で,効果的な本もあるようだ.若い学生たちはそういう情報に詳しくて,いろいろ教えてくれるが,その効率的かつ効果的な本で学んだはずのその学生のか細い英文作成能力は,単にその学生の能力の問題なのだろうか?私にはそうは思えない.効率的な学習が最善であるというのは,時間の制約があるならばという条件付きで成立する命題だろう.
また,この本について,英文が古いだとか,不自然だとかの評判があるようだが,私の英語力では意見を述べるほどの素養はないので,コメントしようがないが,これで学んで書いた英語で相手に怪訝な顔をされたことはない.だから,実用上困らない程度の話ではないのだろうか?
私のような,英語の専門家でもない門外漢が,これといった期限なしで学ぶのに,これ以上楽しく,そして力をつけてくれる本は,ほかには,私は知らない.
古色蒼然の代表格
★★☆☆☆
出版当時は秀逸な本だったと思います。
読めばわかりますが、古い言い回しが散見されます。
私もこの本の暗唱用例文を暗記して勉強しましたが、今となっては無駄な労力だったのかもしれません。
社会人用暗唱英文のテキストとしては、研究社の新TOEICテストスーパートレーニング実戦活用例文555の方がよいと思います。
19世紀から第二次世界大戦ぐらいまでの若干古い英文を読むために、この和文英訳の修業で役立つことはあるかもしれませんが、現代の英米人とコミュニケーションをとるときに役立つかは疑問です。
使い物にならない粗悪品
★☆☆☆☆
受験界では定評がある本書であるが、英文は日本式のデタラメで使い物にならない。外国人は、「めちゃくちゃな本だ」とけなす。日本人の英文作成能力の低さがモロに出ているお粗末本。
本書を種本にして、和文西訳の参考書を作ろうとして、本書の英文のひどさがわかった。外人に「意味がわからないから英文の意味を説明してくれ」と言われる始末。著者は、まともな英文を書いたことがない人である。
なお、私は国家試験合格の通訳案内士である。
苦行は大学に入ってからにしましょう。
★★★☆☆
私も35年ほど前、評判の本でしたので、また、
当時はあまりよい本もありませんでしたので、この参考書を
買ってやりました。
しかし、著者が現在ご存命だったとしたら、大学受験参考書として
この内容で出版するでしょうか。
英語に限らず、よい教材というものは、楽しく勉強できて、しかも
役に立つものだと思います。
この本を買われるのも、一つの日本の遺産ですからよいと思いますが、
この本の例文をざっと読んだあと、現在出ている 旺文社『表現のための
実践ロイヤル英文法』の別冊としてついている、「英作文のための暗記用例文300」と
比較してみて下さい。
後者の方が、いかに自然な英語で、文法事項も頭に入りやすく、
応用範囲が広いかわかると思います。
ちなみに私は5年以上アメリカの大学院に行っておりました。
現在はせっかくこのようなよい本が出ているのですから、
「苦行」はやめて、もっと地に足が着いた勉強をすべきだと思います。
この本をやることで、無駄にする時間とエネルギーを考えると
高校生諸君があまりに気の毒で、一言述べました。