ちょっと残念な部分が…
★★★☆☆
皆さんの評価が高いテンシュテットの5番と6番を一緒に買ってみました。
先に聴いたのは6番の方。圧倒的な表現力、伝わってくる悲壮感、タダモノではなかった。
すごい!これは5番も期待できると思い聴いてみた。
第一楽章が始まり、テンシュテットの熱い魂が伝わってくる。
が、クライマックスでトロンボーンが軽いミス。耳に残る。
「ライブ盤だからね」自分に言い聞かせながら。
第二楽章ではホルンのミスが耳に付く。「またか」と聞き流す。
第三楽章ではトロンボーンがありえないような音程(ポジションがずれてるだろと言いたくなる位)
で吹く所がある。「落ち着いて聴いてられないよ〜」
第四楽章はまったく安心して眠りにつけそうな位絶妙。
第五楽章、ここはヒドい!ホルン!ファゴット!トランペット!プロとは思えない。
ライブ終了後に6番では拍手とともに歓声が上がるのだが、5番には歓声がない。
当然の結果だろう。
テンシュテットの表現しようとしているものが台無しになっている。
「ライブ盤だから」で流せる人はこれで満足できるかもしれません。
しかし、私はこの演奏ではマーラーの世界に入り込めない。現実に引き戻される。
完璧なまでの6番を聞いた後だと言う事と、私が5番が大好きで20年前からスコアを持っていると言う事。
それがこの演奏の印象を悪くしているのだろうか。
せっかく購入したが、この作品よりもバーンスタイン・ウィーンフィル盤のほうが安心できる。
別のテンシュテットの5番というのが(78年?)存在しているようなのだが今も販売されているのだろうか。
そちらの方に期待をしたい。
んーっ…やっぱり…問答無用の名演名盤でしょう!
★★★★★
全集で久しぶりに聴いてスカッとした(笑)私がマーラー五番に求めているのは「熱」なんでしょうね。リアルタイムで初めて聴いた時は「クラシックの激アツ!爆演」にひたすら感動したもんね。
最近、シノーポリやら、ショルティやら聴いて…改めてテンシュテットの無茶の凄さ!ここまで貫き通すと潔い…強い共感を呼び起こさずにはおかない説得力、虚仮威しなど微塵も感じさせない誠実さ、いやあ…もう…凄い人です。
よくロンドンフィルの技量不足を言われるけど…確かにベルリンは上手い…が、ブルックナー四番を聴いて「あー…こんな上手さや派手さは要らんなあ…テンシュテットにはやっぱりロンドンフィルの響きが最高に合う!」と実感したんだね。
んーっ…まあー…不器用な人なんでしょうね。でも、それが彼の最大の魅力です。カール・ベームとテンシュテットは私の中では別格…どんなに上手い指揮者を聴いても価値が色褪せない。
あれですね…どんな上手いバイオリニストが現れてもヨーゼフ・シゲティのバッハ無伴奏は永遠の輝きを放ち続けている…それと同じですね。
改めて聴き直してみて
★★★★★
確かに、鬼気迫る名演ではあります。
しかし、「平穏」というものが無い。
5点ではあるが、やはりロンドンフィルの力量の無さが目立つ。
弦にしなやかさが乏しく、管楽器にシカゴ響ほどの力も無く、
ティンパニだけ頑張っている。
購入し、ipodに入れて一日聴いた感想は、やはりマーラーに関しては、アバドの「平衡」という音楽感に軍配が上がるのです。
この曲のベスト録音!
★★★★★
レニーのVPO盤やカラヤンのものがマラ5では人気のある演奏であるが、この5番はそれらの上を行く熱演である。
病気した後のテンさんは化けてます・・・これ以降のライブ盤ではどこかグロテスクなマーラーが堪能できます。
フィナーレのコーダはヤバイ!!
そして拍手!ここも重要!
彼の初来日を思い出す‥
★★★★☆
テンシュテットの初来日は84年、幻の名指揮者初来日というので重い腰を上げて聴きに行きました。東京公演だったのですが、その1週間後の大阪公演がCDになってます。この演奏は初来日から4年後のものですが、基本的な演奏のコンセプトは変わっておらず、少しゆっくりのテンポで感情が爆発する所では大きくオケの音を振幅させる所も初来日から変わってません。 しかし病気のせいなのか、所々緊張感が途切れる箇所があり、初来日ではそんな事がなかったティンパニの音が詰まり気味になるなどの演奏上のミスがありました。演奏はそんなミスはもろともせずに集中力が終楽章まで続き見事でした。全体的には大阪公演の演奏が心身共に充実した完成度の高い名演奏ですが、このロンドン公演も音の生々しさでは大阪公演に譲るもののテンシュテットの貴重なマーラー演奏のライヴで緊張感もあり、テンシュテットファン、マーラーファンは必聴ですよ‥。