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狂い咲き戦争処女と国死病(2) (国死病シリーズ)

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 製作者集団アルス
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ハッキリいって、ローラン王国は詰んでいた。

過去の栄光しか残されていない小国ローラン王国に、幼き女王が即位した。
しかし、そもそも王国は機能していなかった――官吏すらおらず、王都は軍閥に抑えられている始末。国税徴収機能を喪失し、政治を任せるべき大臣たちもいない。
それだけならまだしも、敗戦国として北方の大国に対して朝貢義務まで負っている始末。

権力などというものから世界で一番遠い女王は、最初からあきらめ気味。
国民のほうも期待などしていなかった。ただ安息の日々があれば、と誰もが思っていた。軍閥支配も悪い支配者ではないし、まぁおとなしくしておけばそれなりに平穏に暮らせるのだ――国死病さえなければ。

しかし、である。

世界は常に強者のためにある。
弱小国であるローラン王国はただのほほんとしていることは許されない。特に豊かでもなく、なにか戦略的に重要な位置にいるわけでもないのに、世界の不条理がローラン王国と、これを治める幼い女王にふりかかる。

幼い女王は、傾いた王国、そして――失業した勇者(!?)、ハゲの政務卿、勝手に動く軍などを引き連れて、混沌の時代を乗りきるために、少女たちは狂い咲いていく。
狂い咲かぬ限り、世界はその芽を潰しにかかるのだから。


―――
 国死病シリーズは、わかりやすさを追求しつつも、特殊な趣味の方々に応えるために作られています。行政学から国際関係論、マクロ経済をフレーバーにしつつ、外交の延長としての政治、組織内部の上位下位者としての人物、一市民、そして市民社会からあぶれてしまった者たちを描きます。
 いわば「もっともっと濃すぎで、どうしようもないファンタジーを読みたい」という欲求に応えるための本です。
 
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